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食べたい

原嶋屋総本家
「皮が旨いんだよね」と糸井さん

2023.05.07

生地でなくタレを焼き込む

大きな竹串に刺したまんじゅうに刷毛で味噌だれを塗ってから焼き始めます。火加減に注意しながら表裏5回、塗っては焼きを繰り返し。タレにはザラメや水飴が加わり、独特の照りが生まれます。ほどよく焦げ目が付いたら出来上がり。

▲味噌の入ったタレは焦げやすく焼き方に神経を注ぐ

▲1本4個入り。焦げ目が美味しそう

現在は店内で飲食できないため、焼きたてを味わおうと、駐車場の車の中で食べる人もいます。アツアツが最高。その気持ち、よく分かります。

1857(安政4)年創業の老舗。5代目の原嶋雄蔵さんは「生地を焼くのではなく、タレを焼き込むのが当店の焼きまんじゅうです」と代々継がれる教えを守っています。たれで生地がコーティングされ、ふっくら焼き上がるわけです。

▲店内の囲炉裏。早くここで食べられるようになってほしい

では、大きな口を開けて。いつ食べても懐かしく、ほっとする味。個人的には焦げたところが好きです。中にアンコが入ったのもあるけど、やはり焼きまんじゅうはこれですよ。

さて、タレも絶妙ですが、こちらの命は何といっても生地。常連の糸井重里さんは「原嶋屋さんのは皮がうまいんだよね」と絶賛します。

一子相伝の生地、自然と勝負

小麦粉をこねた生地を麹で自然発酵させます。「これが難しい。気温や湿度、水温などいろいろな条件で微妙に変化します」。昔ながらの製法を守るため毎朝、真剣勝負を演じています。

▲竹串や刷毛も付いたセット。お土産に人気です

生地の旨さを堪能できる裏メニューがあります。形が悪かったり、皮がわずかに剥げてしまった生地が出た際、格安で提供します。そのままハチミツを付けても旨し、トーストしてバターを塗っても旨し。我が家はオリーブオイルとニンニクを付けていただきます。ワインに合いますよ。

▲初代の生家を再現したとされる趣きある店舗

店舗情報

原嶋屋総本家

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027-231-2439
住所 前橋市平和町2-5-20
営業時間 10時30分~17時(売り切れ次第終了)
定休日 火曜(祝日の場合は振替営業)