李玖（りく）
「おふくろの味」食べられます

元気なお母さん、井川和子さんを中心に愛想のいい女性で切り盛りしています。「おふくろの味」を求めるお客さんで昼も夜も大にぎわいです。

高校時代の友人は週に４、５回通う常連。一押しの「豚バラあぶり定食」をいただきました。

正直言って、定食で1000円は高いかなと思っていましたが、一目見て納得。一口食べて、これは安いなと。

主菜にサラダと小鉢４品、お新香が並び、お盆に隙間がありません。食後にコーヒーも付きます。

まずは主菜を。サラダとは別に大量のキャベツの千切りが付きます。これが実にいい働きをします。脂身の多い豚バラを炙り焼きしますので余分な脂が落ちます。辛子を付けると最高。さらに、キャベツと一緒に食べると、もう止まりません。

雑穀米にもできますが、ここは白米を選択。これが実に旨い。ついでに味噌汁もいいお味です。

これだけで十分なのに小鉢の充実ぶりといったら。菜の花のお浸し、卵焼き、ヒジキの煮物に野菜の煮込み。すべて手作りで日替わり。ほっとする優しい味です。栄養的にも満点で、単身生活の人に人気なのが分かります。

定食は夜も提供します。わがままを言ってご飯と味噌汁を後にしてもらえば、いい晩酌ができそう。

料理好きな井川さん。「55歳のとき、ふと店を出しちゃったの。今年で23年。やだ、歳が分かっちゃうわね」と笑わせ、一見の客に常連と変わらぬ扱いをしてくれました。