今日より明日
１頭で６人前の豚生ホルモン

衝撃的なホルモン店です。これまで食べてきたのと次元が違う。こんな店があったなんて。

壁に掛けられたメニューには豚肉、牛肉と鶏肉のいろいろな部位がずらり。豚ロースはありますが、牛のカルビやロースはなし。ほとんど内臓。ガリガリ、こりこりなんてのもあります。

メニューの先頭は豚生ホルモン。豚の生？　牛ならテチャンがあるけど。食べてみましょう。

見てびっくり。ほんのりピンクがかった白くて薄い布状。絹のよう。「１時間半かけて、噛み切れない外側の皮を徹底的に削ぐので、1頭から６人分しか取れない」と店主、みどりさん。

卓上の七輪はいい具合に炭が起きています。みどりさんの指示通り、一枚一枚丁寧に網に広げます。焼き過ぎは禁物。いただきます。

食べてもびっくり。ホルモン特有の臭みがまったくない。ゴムみたいな硬さもない。適度に歯応えを感じさせる程度。塩と一味の味付けが絶妙です。

気になったガリガリは喉の軟骨、こりころは気管でした。くだ（食道）とともに首周りを攻めます。予想通り、名称通りの食感でした。

テーブルにタレはありません。注文を受けると、部位にあった味付けをしてくれます。たけのこは塩コショウ、牛テチャンは特製ダレ。焼きセンマイ、豚タンはやや辛めに仕上げます。

最後は牛ビッグスティック。あばら骨の間の肉とか。串に刺さりニンニクのおまけ付き。しっかりした硬さがあり、噛むほどに旨味が広がってきます。

みどりさんが一つ一つ焼き方を解説してくれ、ホルモン学の授業を受けているようでした。