本格フレンチを気軽に味わう
いいづか

新前橋駅近くの閑静な住宅街にある一軒家レストラン。フランス料理一筋53年のシェフ、飯塚鉄雄さんと陽気な奥さま、多美子さんの２人で切り盛りします。本格料理を家庭的な雰囲気で楽しめます。

ランチのハーフコースにしました。最初に出てくる前菜。実に芸術的です。テリーヌやマリネ、燻製など９種類がワンプレートで提供されます。彩りが美しく、どこから手を付けてよいやら。

特に印象的だったのが砂肝のコンフィ。低温の油で時間をかけて煮るそうです。焼き鳥ではコリコリした食感ですが、素晴らしく柔らか。ワカサギの稚魚のフリットはかすかにカレーの風味がして食欲をかきたてます。前菜だけでワイン１本飲めそうだな。

続いては冷製スープ。夏場によく出るモモです。小さくカットした果肉も乗っていました。さわやかな甘みにコンソメジュレの旨味が加わり、奥深い味が広がります。「これを目当てに来られるお客さまもいます」との奥さまの言葉も頷けます。

メーンは魚料理をチョイスしました。スズキのポワレです。カリッとした皮目の上にトマトやパプリカが乗っています。クリーミーなソースはコクがあるのにしつこさがまったくなく、淡白な白身の魚を美味しく仕上げてくれます。

付け合わせは白いトウモロコシや紅芋、カボチャ、インゲンにオクラと夏野菜が豊富。暑かった夏の名残りを堪能しましょう。

デザートはリンゴのプリン、イチジクのコンポート、チョコレートケーキとフルーツの盛り合わせ。甘く煮たリンゴの乗ったプリンに秋を感じました。