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【萩原朔美の前橋航海日誌Vol.59】
喋りすぎる幸せ

2026.07.04

【萩原朔美の前橋航海日誌Vol.59】
喋りすぎる幸せ

 

 月に一回、前橋のFMラジオ、「まえばしラジオ」で、文学館の宣伝をさせてもらっている。パーソナリティは、磯干彩香さん。彼女の話し方が巧みなので、いつも余計な事までベラベラ喋ってしまう。

 会話というのは不思議なものだ。相手の反応によって、話が膨らむ時と、萎む時がある。相手によって話題が話題を呼んで、興味が湧き、イメージが広がり、充実した時間になったりするのだ。

▲まえばしラジオで。右が磯干さん

 ラジオ以外でも、私はベラベラ喋ってしまう。これは、詩人の新井隆人さんとの出会いが大きい。何しろ、彼は、いきなり詩を朗読して、歌を歌って、詩を書いて、と次から次へとリクエストしてくる。

最近は、毎週日曜日毎に新作の詩を朗読する羽目になっている。おかげで詩など書いた事のなかった私が、40遍以上書いてしまった。(笑)で、毎回朗読した後に、つい私は余計な事をベラベラ喋ってしまう。毎回時間オーバーだ。

 前橋は大きなラジオのスタジオで、出演者の私は二人のパーソナリティに踊らされて、気持ちよく毎日マイクに向かって話し続けているのかも知れない。

 そのせいか、最近連れ合いに、話が長くなったと注意をうけた。長めの話は、前橋に居る時だけにした方がいいかもだ。(笑)

Sakumi Hagiwara

 ※萩原朔美さんが前橋に来てから10年間、スマホを片手に散歩しながら前橋のまちを撮影した写真を集めた「音楽する写真-萩原朔美の前橋10年」は前橋文学館で開かれています。詳しくはこちらから。

萩原朔美(はぎわら・さくみ)

 1946年11月、東京都生まれ。寺山修司が主宰した「天井桟敷」の旗揚げ公演で初舞台を踏む。俳優の傍ら、演出を担当し映像制作も始める。版画や写真、雑誌編集とマルチに才能を発揮。世田谷美術館に版画、オブジェ、写真のすべてが収蔵されている。著書多数。多摩美術大学名誉教授。2016年4月から前橋文学館館長(現在は特別館長)。2022年4月から金沢美術工芸大客員教授(現在は客員名誉教授)、2023年7月から前橋市文化活動戦略顧問。