gourmet

食べたい

レストラン伊万利ダイン
品数の多い料理店

2025.11.20

名物・幕の内に負けない定食

　幕の内弁当はお客さんの８割が注文するという名物です。２段のお重に旬の料理が30種類以上詰まっていて、どれも上品な味付け。これだけ作るのも大変でしょうが、美しく詰めるのも芸術の域です。

　だからでしょうか、結構なボリュームがあるのに、お客さんの大半を占めるご婦人たちは完食しデザートまでしっかり楽しまれています。

▲大人気の幕の内弁当。季節の味を盛り付けます

　本日は新たなメニューに挑戦します。カレーの種類が多くカツカレーに食指が動きましたが、注文したのは「三陸焼き魚膳」。もともとは東日本大震災後、東北を応援しようと始めたそうです。

▲皮がパリッと焼けたサバ。残さずいただきました

　本日はサバ、文化干しでした。脂の乗ったサバは干すことで旨みが凝縮されます。塩加減もいい塩梅。おろしと一緒に。ご飯が進みますね。

▲副菜や小鉢にもたくさんの食材を使っています

　脇役たちも素晴らしく充実しています。幕の内に負けない内容です。

　副菜は和洋そろい踏みです。和はカボチャやレンコン、ナスなど８種類の野菜の炊き合わせ。洋はレタスやパプリカなど５種類の野菜をフレンチドレッシングで和えています。実に手が込んでいます。

　小鉢も２つ付きます。レンコンも入ったキンピラに切り干し大根ゴマ酢和え。これが実にいいお味です。

▲味噌汁はしっかり出汁を取っています

　味噌汁、香の物も手を抜きません。食後にコーヒーをいただいていると、いい食事をした快感に酔えます。

▲カレーパンも手作り

▲コーヒーはセルフで

　店は1977（昭和52）年、敷島公園近くのインタハイ通りで開店、彩りの美しい弁当が人気を呼びました。20年近く前に現在地の生涯学習センターに移りましたが、原点を忘れず手作りにこだわっています。

　「たくさんの種類の料理を仕込むのは大変ですが、うちの味を愛してくれるお客さんがいる限り頑張っていきます」。接客をこなすオーナーの石原俊明さんをはじめ、家族で半世紀近い歴史を守っています。

▲アンティーク家具や食器も飾られています