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冒険の扉 叩こう
ジャオスの赤星社長が講演

2025.10.21

冒険の扉 叩こう
ジャオスの赤星社長が講演

 起業家や地域活動家でつくるGISアドバンスの講演会が10月21日、上毛新聞社上毛ホールで開かれ、創業40周年を迎えた4WD・SUV専業パーツメーカー、ジャオス(榛東村広馬場)の赤星大二郎社長が40年を振り返り、「山あり谷あり。冒険の扉を見つけて叩き続けてきた」と失敗を恐れず新しいことに挑戦してきたジャオスプライドを熱く語った。

転機となったラリー参戦

 「群馬から世界へ」と題した講演で、赤星社長は先代の父親が1985年に都内で創業してからの歴史を紹介、RVブームに乗って飛躍的に業績を伸ばした時期があった一方、ディーゼル規制で売り上げが激減した危機もあったことを明かした。

 2000年に本社機能を群馬県に移転、創業30周年の2015年にパーツメーカーとしては異例のラリーチーム、「TEAM JAOS」を結成して以来、「トヨタ自動車をはじめとする自動車メーカーとの協業が始まり、業績を押し上げた」と説明した。

▲自らラリーに参戦する赤星さん

 アジアのラリー大会に続いて、2022年からメキシコのカリフォルニア半島を舞台にした北米大陸最大にして超過酷な「BAJA(バハ)1000」に参戦した。昨年は悲願の完走とクラス別優勝を果たすと、ブランド力が高まり海外進出の足掛かりとなったとした。

 起業家を発掘、育成する群馬イノベーションアワード(GIA)への参画を通して、地域貢献への意識が高まり、前橋市への企業版ふるさと納税を継続していることにもふれた。

 今年11月のバハ1000にはラリーでは異例のハイブリッドカー「LEXUS GX550h」で参戦、新たな挑戦をすることを楽しそうに語った。

▲バハに挑む「LEXUS GX550h」

 「新たな冒険の体験」を会社のスローガンに掲げているとして、「失敗することもあるが、継続は力なり。ジンズの田中仁さんから『強い覚悟を持っていれば運と縁に恵まれる』と教えられた。チームワークでやっていきたい」と言葉に力を込めた。

 講演会は群馬イノベーションスクール(GIS)の卒業生つくるGISアドバンス(小林新一理事長)と上毛新聞社GIA事務局の主催。アドバンスのメンバーや起業、地域活動に関心の高い市民が聴講した。

▲GISアドバンスをまとめる小林さん