らーめんばる　ととや
蕎麦？　うどん？　いやラーメン

席に着くなり、「江戸つけめん、小盛りで」。たぶん、「いつもの」でも通じるでしょう。

蕎麦屋の「柚子切り」のような瑞々しい極細麺がざるに盛られてきます。小盛りでも通常のラーメンの1・2倍。煮卵が半分付いてきます。

汁は熱々。ほろり柔らかいチャーシューに小口切りと細切りのネギ入り。蕎麦の「返し」に魚介系と動物系の出汁が加わり、濃いめながらさっぱりです。

汁に浸してスルスル啜る。喉越しの良さがたまりませんね。麺に七味をかけ、汁に薬味の大根おろしを入れるとさらに食べやすくなります。

満足してスープ割を楽しんでいたら、隣の席にすごいのが来ました。「肉汁うどん」のよう。６月からの新メニューとか。

ということで、翌日来ましたよ。「牛汁麺、小盛りね」。23種類あるラーメンで牛汁と激辛版だけが極太麺。通常の６倍の太さだそうです。

汁には牛肉が山盛り。返しで煮たような食欲をそそる味付け。油揚げもたっぷりあります。具と麺を絡めて豪快に。これは旨い。汁は甘さ控えめがいい。ミツバを入れるとさわやかに。おろしにはショウガが付いていてこれもいい仕事します。

何だか蕎麦とうどんを食べているようですが、そのはずで店主の谷藤勉さんは元蕎麦職人。「20年近くやっていたけどラーメンの方が好きになって」店替えしました。それでも、出汁といい、製麺といい経験を十分に生かしています。蕎麦メニューもあり、根強いファンがいます。