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【萩原朔美の前橋航海日誌Vol.31】「1.2.3!」
2024.01.07
街中の数字を見かけて撮影していると、「3」で止まってしまう。自然に三拍子のリズムを口ずさんでいるからだ。(笑)
「いち、にい、さん、いち、にい、さん」
ワルツの足運びでもしたくなるような気分だ。
考えてみれば、定点観測の写真も同じ写真を連続させるから、写真でリズムを刻んでいるようなものだ。写真で音楽しているのだ。
最近は、どうもこの三拍子がワルツを連想させず、行進をイメージさせる。
軍隊の行進。
「いち、にい、いち、にい、いち、にいさん!頭右!」
全く嫌になる。
「空から爆弾を降らせないで、教科書を降らして。地雷を埋めずに麦の種を埋めて」
その通りだ!
Sakumi Hagiwara
萩原朔美(はぎわら・さくみ)
1946年11月、東京都生まれ。寺山修司が主宰した「天井桟敷」の旗揚げ公演で初舞台を踏む。俳優の傍ら、演出を担当し映像制作も始める。版画や写真、雑誌編集とマルチに才能を発揮する。昨年、世田谷美術館に版画、オブジェ、写真のすべてが収蔵された。著書多数。現在、多摩美術大学名誉教授。2016年4月から前橋文学館館長。2022年4月から、金沢美術工芸大客員教授、2023年7月から前橋市文化活動戦略顧問。
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