ONE Wind Ensembleのファミリーコンサート　
20日、元気21で

アルト・サックスの太田さんは選曲担当。候補の曲がいくつか出始めた時、曲そのものや曲が使われた映画作品などにすべて“愛”が共通していると閃いた。そこで演奏会のテーマを“愛”と決め、その後はテーマを意識して選曲。“恋愛”、“敬愛”、“映画への愛”など、様々な愛が見え隠れしているプログラムになった。「聴く人に楽しんでもらえるように選んだ。テーマを感じとってもらえたら嬉しい」と話す。

太田さんは『サー・デューク』のソロも担当。「見た目と音がかっこよく、吹きやすくて自分にしっくりくる」と、中学の時からアルト・サックス一筋。『ニュー・シネマ・パラダイス』のソロは別の奏者が吹く。「同じ楽器でも、曲や奏者が違うと印象が全く変わる。幅広い表現が可能なサックスという楽器の魅力を感じてほしい」と熱意を込める。「2人の対象的な演奏に注目です」とはホルンの大須賀さん。

「太田さんは小柄で可愛らしいが、担当曲のソロは華やかで力強い。パワフルでカッコ良い一面が見られます。もう一人が演奏する曲は哀愁漂う切ない旋律で、柔らかで艶やかな音色で曲の世界に引き込みます」と解説。大須賀さんはチラシ作成も担当しており、サックスが目立つ曲が多いことからそれを意識した絵をあしらった。

「飲み物片手に、ふらっと遊びに来てください」。そう呼びかける大須賀さんは、6年ほど前のファミリーコンサートを聴いて入団した。就職して数年後、吹奏楽を再開しようと、埼玉出身で伝手がないためネットで市内の吹奏楽団をリサーチ。同楽団に惹かれて実際にコンサートに出掛け、その場で入団を申し出た。

「大人っぽく落ち着いた雰囲気がある当楽団。今回のプログラムは特にそれが感じられるはず」と自信を覗かせた。

ファミリーコンサートは、偶然街に来た人に立ち寄ってもらえるような演奏会。今回は純粋に演奏を楽しんでもらうため大掛かりな企画は予定していないが、当日の会場では、飾り付けや衣装を目で見ても楽しめるそうだ。