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聞きたい

【聞きたい小野里寧晃さん▶3】
挑戦するバカでありたい

2023.05.10

【聞きたい小野里寧晃さん▶3】 
挑戦するバカでありたい

28歳で起業したバニッシュ・スタンダードの小野里寧晃CEO。ECサイトの受託開発で一旗揚げますが、大きな失敗により、数億円の借金を抱え、社員は1人もいなくなりました。それでも、逃げずに再チャレンジを試みます。

「常識をぶっ壊す」原点に戻る

―せっかく起業した会社が大ピンチに見舞われました。どこに問題があったのでしょうか。

社名の『バニッシュ・スタンダード』は「常識をぶっ壊す」という思いで付けましたが、やっていたことは常識だった。それで、ECサイトを制作することは二度とやらないと決めました。常識をぶっこわす仕事をしようと。

それと、自分は勝手に偶像の社長を思い描いていた。器でないのに自分を大きく見せて、社員を付いてこさせようとした。メッキはすぐに剥がれますよね。そうではなく、等身大の自分をさらけ出し、ちゃんと見てもらおうと改めた。

そして、スタッフスタートのアプリ化に成功し、いまでは約50人の社員が付いてきてくれます。

―かなりのジェットコースター人生でしたね。何が小野里さんのパワーになったのでしょうか。

座右の銘があります。「何もしないバカより、挑戦するバカでありたい」です。これを実践していますし、これからもそうでありたい。

―だれの言葉ですか。

byヤスアキ・オノザトです(笑)。

自分が前橋に生まれてよかったと思うのは、いい具合に衰退してくれたことです。劣等感が結構あって、ハングリー精神と根拠のない自信があった。何かやらなきゃ、世の中に貢献しなくちゃと思ってきた。

バカだったから、失うものがなかったから、純粋にそう思い、それを原動力にやれちゃった。

東京に生まれた人よりもハングリー精神は強かったと思う。前橋の人間は挑戦すれば、自分で限界決めないで夢中にやればなんだってできる。僕がそれを証明した。

―先行きが不透明な時代。輝かしい人生を送るために必要なものは?

人間力でしょう。人と上手にコミュニケーションが取れて、人から愛されること。

AIが問題解決してくれ、ロボットが働いてくれる。であれば、AIやロボットにない、人間力がより評価される。勉強ができなくったっていい。それより、人間としての魅力を高めるべきでしょう。

夢は見つかる “筋トレ”しよう

―将来に不安を感じたり、やりたいことが見つからないでいたりする中学生、高校生に何かアドバイスはありますか。

夢は必ず見つかる。自分のいいところを見つけて、そこを磨いていけばいい。でも、いまのうちに“筋トレ”をしないと、夢は勝ち取れないですよ。

―筋トレですか?

努力です。僕はありえないくらいの筋トレをした。死ぬほどやった。まじ努力した。

エリート街道と雑草街道がある。利口だと効率の悪いことはしないし、しなくて済むかもしれない。雑草は雑草なりの生き方がある。

僕は死ぬほど筋トレしたから、ちょっと名前が知られるようになり、ちょっと成功した。

でも、いまでも筋トレを怠ることはしません。これからも努力を怠らず、最前線で働き続けるつもりです。

―最後に10年後の未来予想図を描いてください。どんな会社になっているでしょう。

バニッシュ・スタンダードという艦隊はいまスーパー高速で走っています。

10年後はだれもがみんな知っている会社になっています。必ず。みんなが入りたくなるような会社になっています。上場も目指しています。社員みんなが夢を持てる会社にしたいですね

おのざと・やすあき 1982年、前橋市生まれ。前橋三中-佐野日大高-日大。大手Web制作会社で主にアパレル企業のECサイトを制作。2011年にバニッシュ・スタンダードを設立、店舗スタッフをDX化させる「スタッフスタート」で業績を伸ばす。

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