アパッチ　センター店
レッドボーン　肉の斧にやられた

「凄すぎる唐揚げの店がある」。噂はだいぶ前から聞いていました。だが、勇気がなかった。店名も怖かった。「残したら処刑されるのではないか」と。

恐る恐る侵入すると、「いらっしゃいませ」。女性店員さんの優しい声が掛かります。ほっ。

いろいろな唐揚げがあります。「アパッチのすべていいとこどり」というスペシャルにしましょう。ライスは基本が１合ですが半ライスに。

本当に凄いのが来ました。こぶし大の唐揚げが３個。骨付きモモのレッグボーンが２個。カレーライスに加え、半ライスという名の丼飯まで付いてきます。「入口にタッパーがありますから、自由にお使いください」と笑顔で薦めてくれました。

唐揚げはモモ２個にムネ１個。甘じょっぱい味で、そのままでも十分美味しいのですが、自家製スパイスやハインツのマスタード、ケチャップで味変できます。強力な援軍です。

カレーはフルーティー。サラダにスープ、小鉢もさっぱり。これもいい武器です。

しかし、レッグボーンという斧のような肉の塊には抵抗の術がありません。涙目になって何とか一つをたいらげました。ここで降伏。結局、唐揚げとレッグボーンを１個ずつ、そして丼飯のすべてをタッパーに詰めてお土産にしました。

勇猛な顔を想像した店主の長田明央さんは温和な方。「美味しい唐揚げをお腹いっぱい食べてほしい」と９年前、店を開きました。近くの人気ラーメン店「はしごや」の経営も任され、昨年７月には大阪にラーメン店を出したフード業界の風雲児です。