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働きたい
元パートの40代女性が社長に
ぐんまフラワーパークの指定管理者
2022.06.09
カネコ種苗ぐんまフラワーパークの指定管理者となっている「ぐんまフラワー管理(石橋照夫社長、前橋市柏倉町)」は9日、株主総会を開き、石橋氏が会長になり、後任に取締役総務部長の外丸由香氏(49)を昇任する人事を承認した。代表権は2人が持つ。
若く斬新な発想を
外丸氏は同社が設立された2006年、パートとして採用された。正社員となり、総務課長を経て現職。
「イベントを充実させるとともに、赤城山南面にある他の観光資源と連携しながら、魅力ある癒しの施設としてブラッシュアップしたい」と抱負を語っている。
設立時から経営の最前線にいた石橋会長は「私は74歳。これからも指定管理させてもらうためには若く、斬新な発想が求められる」と25歳若返らせたトップ交代の理由を説明する。
フラワーパークは1992年に開業した。初年度は89万人が来場したが、施設の老朽化などから減少が続き、昨年度はコロナの影響もあり20万人を割り込んだ。
県は民間への売却も検討したが、赤城山南面の観光振興を図るため、県有施設として存続する方向で調整している。
フラワー管理は来年3月まで、県と指定管理契約を結んでいる。
赤城南面全体で盛り上げる
外丸新社長にインタビュー
―厳しい経営環境にある中、社長に就任する感想を。
「打診を受けたとき、県の方向性がまだ決まっておらず、非常に不安があった。来年度以降、指定管理者になるかは分からないが、会社の存続と社員の生活がかかる。『やるしかない』と決意した」
―入場者の減少をどう受け止めるか。
「目玉となる新たな施設を作ることができず、目新しさに欠けた。お客さまの年齢層にも偏りがある。年配の方は何度も足を運んでくれるが、若年層に魅力をアピールできていない」
―最大の魅力は?
「何といっても、広大な敷地にある四季折々の花と緑。会社にパートで入り、辛いこともあったが、自然に癒されてきた。コロナで巣ごもり生活が長くなった反動で、最近は入場者が増加に転じている」
―さらなる増客に向けの戦略は。
「いろいろな仕掛けを考えている。夏休み中にはファミリー向けのイベントを開く。コスプレイヤーにも来てもらい、SNSでの発信をお願いする。冬はイルミネーションの名所に定着させたい」
―赤城南面の観光振興への役割も担う。
「一番大事なこと。周辺には多彩な観光施設や観光農園、地の物を食べられる飲食店が点在する。山頂まで含め、連携を深めていきたい。県内外の方から『赤城に来ればいろいろ楽しめる』と感じてもられるように」