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糸井重里さんの直筆メッセージ 
赤城に「ぼくらの駅舎」

2025.10.10

糸井重里さんの直筆メッセージ 
赤城に「ぼくらの駅舎」

 「ぼくらの駅舎ができただけでも、ずいぶんとうれしいものです。」――糸井重里さんが、ほぼ日の公式Instagramで直筆メッセージを公開した。赤城山・鳥居峠に新拠点「ほぼの駅 AKAGI」を開設した糸井さん。来春の本格オープンを前に、赤城への思いを穏やかな筆致で綴っている。

「物見遊山で来てくださったら、うれしい」

 糸井さんの文字は、軽やかでどこか茶目っ気がある。

 「たのしくドタバタしていこうと思っています」「物見遊山、興味本位、野次馬気分で山の道を上ってきてくださったら、うれしいです」。山頂という不便さを笑いに変え、訪れる人を気負わせない呼びかけだ。

 さらに「ここに集まれる人が集まって、食事やグッズを食べたり試したりしながら過ごしたい」とも記した。観光施設というより、時間を共有する“居場所”をつくろうとしている。

「駅舎」という希望のかたち

 糸井さんが語る「駅舎」は、単なる建物ではない。かつて赤城山鋼索鉄道の山頂駅だった旧駅舎を受け継ぎ、「誰もが立ち寄れる場所」として再生した「ほぼの駅 AKAGI」。
 メッセージの中で「ぼくらの『駅舎』ができただけでもずいぶんとうれしいものです」と綴り、半世紀眠っていた空間が再び人を迎えることへの感慨をにじませた。廃線から続く時間を、希望のかたちに変えた言葉だ。

赤城で再び挑む

 糸井さんにとって赤城山は、地元・前橋と深く結びついた場所。1980年代には徳川埋蔵金探しのプロジェクトで一躍話題を呼び、今回はそれ以来の“赤城での再挑戦”となる。

 旧駅舎を改修した「ほぼの駅 AKAGI」は、11月1日から試験営業「αオープン」を開始。飲み物や軽食、ほぼ日グッズを扱い、訪れた人が赤城の空気を味わえる場所として動き始める。  

 糸井さんは最後に「希望とか、いい予感につながるような出発をしたい」と記し、再び赤城からの新しい物語にわくわくしている。