watch

見たい

田中敦子先輩に捧ぐ
前女高ダンス部が追悼演舞

2025.08.24

田中敦子先輩に捧ぐ
前女高ダンス部が追悼演舞

 前橋女子高校ダンス部は8月24日、ヒストリア前橋で開かれている田中敦子さんの追悼展に出演、ダンス部の先輩に創作ダンスを捧げた。声優として活躍した田中さんが亡くなって1年。憧れの先輩に見てもらおうと、1、2年生の部員16人が心を込めて全身を使って表現した。

絆、希望、生命を表現

 大切な人との絆、未来への希望を綴ったRADWINPSの『tazuna』のせつなくて優しい歌声に合わせて、黒いTシャツ、スウェットパンツの部員が1人、2人と前へ出て体を動き出す。手を上に上げ、祈るように。床にかがみ、眠るように。

 続いて、谷川俊太郎さんの詩『生きる』をダンス部副顧問、仲谷真理さんが朗読する。「人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ」。生命を平易な言葉で淡々と語る詩の世界を16人が一体となってダンスで再現した。

▲『生きる』を朗読する仲谷さん

 会場には田中さんのファンや友人が駆けつけ、演舞が終わると大きな拍手を部員と天国の田中さんに贈った。田中さんの妹、宮田恵子さんは「ダンスが好きだった姉は喜んでくれたでしょう」と感激し部員に感謝の言葉を述べた。

▲部員に感謝する田中さんの妹、宮田さん

 田中さんが所属していた当時のダンス部は創作ダンスをしていたが、最近はストリート系が主流。創作ダンスの経験はなく、田中さんの1学年先輩の舞踊家、松村智恵子さんから指導を受けて、この日を迎えた。

 部長の白石さらさんは「田中さんは中学(前橋南橘中)も同じで、私にとって特別な存在。感謝の気持ちを表現しました。普段と違う創作ダンスで緊張しましたが、大地を感じて、空気を感じて踊りました」と清々しく話していた。

▲「創作ダンスは新鮮でした」と語る部長の白石さん

8月31日まで追悼展

 田中さんの追悼展は8月31日まで、アクエル前橋2階のヒストリア前橋で開かれている。10時から17時まで。期間中は無休。

▲田中さんの全身パネルが出迎える会場