watch

見たい

まえばしガレリアが最優秀賞
群馬アーキテクチュアアワード2025

2025.04.25

まえばしガレリアが最優秀賞
群馬アーキテクチュアアワード2025

 群馬県内の優れた建築物を対象にした「群馬アーキテクチュアアワード2025」の受賞作品が決まり、最優秀賞のオールオーバージャパン部門は「まえばしガレリア」(まちの開発舎、前橋市千代田町)が選ばれた。日本を代表する建築家、平田晃久さんが設計。施工は宮下工業(前橋市石倉町)が手掛けた。群馬会館で4月25日、表彰式が開かれた。

前橋の可能性広げる「木」

 まえばしガレリアは前橋市中心街の広場跡地に建設された住居とギャラリー、レストランのある複合型施設。2023年5月に完成、最先端の建築とアート、グルメを発信する銀座通りのラウンドマークとなっている。

 4階建ての建物は壁面緑化が施されている。専用テラスを持つ住居群を2階以上に配置、1階の店舗と中庭が一体化した広場を創り出している。

 

▲開放的な中庭。待ち合わせの場所にもなっている

▲ギャラリーでは現代アートを楽しめる

 平田さんは前橋新聞me bu ku第6号(2022年10月発行)で白井屋ホテルを設計した藤本壮介さんと対談し、「ガレリアを1本の大樹みたいな、力強い生命力のあるものにしたい」「緑で覆われたテラスがいっぱいある住宅を造って、木の下に人が集まるみたいな」と構想を話している。(平田さんと藤本さんの対談はこちらから)

 

▲ガレリアの建設現場に立つ平田さん(2022年9月)

 アワードの選考委員会委員長を務めた群馬大教授の田中麻里さんは「1本の木のような建築はさまざまなコトやモノが起こりそうな可能性を感じさせる。街の魅力、街の仕掛けとしても大きく期待される」と講評した。

優秀賞にまえばし医療センター

 群馬アーキテクチュアアワードは建築文化の醸成、建築の質の向上を目的に、2023年から県建築士事務所協会(石井繁紀会長)の主催で始まった。今回から「ぐんまの家設計・建築コンクール」を統合。2022年4月1日から2024年3月31日までに完成した建築物を対象としている。

 今回は一般住宅を含め9作品が受賞した。

 優秀賞には前橋市夜間休日診療所まえばし医療センター(建築主・前橋市、設計・石井設計、施工・小林工業・宮下工業JV)、特別賞には群馬県交通運輸会館(建築主・群馬県トラック協会、設計・勝山一級建築士事務所、施工・小林工業)が選ばれた。

▲まえばし医療センターの外観

▲群馬県交通運輸会館の内観

まえばしガレリア最優秀賞喜びの声

橋本薫さん(まちの開発舎社長=写真前列中央)

 受賞は大変光栄です。ただ、完成して終わりではありません。受賞を機に地域の人、訪れる人に長く愛される施設となるよう、しっかり運営していきます。

外木裕子さん(平田晃久建築設計事務所社長=写真前列左)

 植物が育つとともに、周りの方に親しまれてきた感じがします。ガレリアが伸びようとする前橋の中心街で末永く愛されることを願っています。

宮下学さん(宮下工業社長=写真前列右)

 施主、設計のみなさんとチームを組んでものづくりをしました。施工の立場から提案もさせていただき、仕事に携わった社員は大変勉強になりました。