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【萩原朔美の前橋航海日誌Vol.44】ベランダの 光 のダンス
2025.04.07

私が住む前橋のマンションのベランダは、私の撮影スタジオだ。
以前に紹介したのは、洗濯物の影が描くディズニーアニメ「ファンタジア」のような動き。
そして、雨の日にベランダの壁に現れる雨の百名山。先日、この雨の染の山が噴火した図を出現させた。何かの予兆なのか不安にかられたりした。(笑)
実は、もう一つある。それがベランダの床に投影される光だ。これは、壁に埋め込まれたガラスブロックを通過した太陽光。時間によって、季節によってさまざまなカタチに変身する。光のコンテンポラリーダンスだ。目まぐるしく変化するから、撮影し出す時忙しくてしょうがない。(笑)
ベランダの豊かな表情は退屈な日々を救ってくれるありがたい存在なのである。
Sakumi Hagiwara
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▲洗濯物の影が織りなす「ファンタジア」
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▲まさに「雨の百名山」

▲▼「光のコンテンポラリーダンス」


▲壁に埋め込まれたガラスブロック

▲撮影現場のベランダ
萩原朔美(はぎわら・さくみ)
1946年11月、東京都生まれ。寺山修司が主宰した「天井桟敷」の旗揚げ公演で初舞台を踏む。俳優の傍ら、演出を担当し映像制作も始める。版画や写真、雑誌編集とマルチに才能を発揮。世田谷美術館に版画、オブジェ、写真のすべてが収蔵されている。著書多数。多摩美術大学名誉教授。2016年4月から前橋文学館館長(現在は特別館長)。2022年4月から金沢美術工芸大客員教授、2023年7月から前橋市文化活動戦略顧問。