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朝食しっかり食べていこう
午前6時開店の食堂開店

2024.11.07

朝食しっかり食べていこう
午前6時開店の食堂開店

 午前6時に開店する食堂が前橋市青柳町に誕生した。「朝ごはんとおにぎりの店」を看板に掲げる。保育園の調理師として働いていた女性が10年来の夢を実現させた。朝から美味しいご飯をお腹いっぱい食べて笑顔で一日を過ごせるようにと願い、店名は「福ごはん 皆笑フ」と名付けた。

おにぎり、卵かけご飯

 午後1時前、店に入って来たお客さんに店主の本多良子さん(48)は「ごめんなさい。ご飯が終わってしまって」と申し訳なさそうに頭を下げた。

 この日は朝から客入りがよく、予定よりだいぶ早く店仕舞いとなるようだ。

 運よく少し前に入り、おにぎり2個に出汁巻き卵と味噌汁の付くセットを注文した。これまた運がいいことに、味噌汁が終わり豚汁をサービスしてくれた。

▲おにぎりと出汁巻卵のセット

 ガス窯で一気に炊き上げるふっくらご飯は力を込めずに愛情をかけてにぎる。コンビニより1・5倍ほどの大きさ。「おにぎり2個でちょうどいいお腹加減になるようにしています。大きすぎると1個しか食べられないでしょう」といたずらっぽく笑う。おにぎりは口の中でほろりとする。

 豚汁は味が良く染みている。ダイコン、ゴボウ、ニンジンと野菜が豊富で栄養バランスもよさそうだ。

 「前橋推しなので、米は赤城南麓のひとめぼれ。卵も野菜も食材はできるだけ前橋産の良質な物を使います」という本多さんは前橋生まれの前橋育ち。

 市内の保育園で働いていた時、「小さな子供が小さな手で大きなおにぎりを口に運ぶ姿が何ともかわいらしくて、子供が気軽に入れる食堂を作りたいと思うようになった」のが開店の動機だ。

 子供から大人まで朝食抜きが多い実態も何とかしようと、朝から営業することにした。

 ご主人の援護射撃もあり、1年かけてメニューの開発にあたった。「家族は試食係で、うんざりしていると思います」と苦笑い。

▲子供が入りやすいような低めのテーブル

笑う門に福来る

 メニューはご飯やおにぎりをメーンに構成した。朝食はベーコンエッグの「いつもの朝ごはんセット」(500円)や「至福の卵かけご飯」(400円)など。

 昼食は25種類のおにぎりとおかずを組み合わせる。おにぎりは160円~300円まで。

 10月29日に開店したばかりだが、口コミで情報が伝わり、順調に客足は伸びている。早朝は夜勤明けの人が寄るようになったという。

 開店に合わせて毎朝、午前3時半に起床する。寒さも厳しくなり仕込みは辛い。それでも、「お客さんが『美味しかった』と笑顔で言ってくれれば、こっちも笑顔に、幸福な気分になれる」と笑顔を絶やさない。

店舗情報

福ごはん 皆笑フ

住所 前橋市青柳町133-1
営業時間 6時~10時(朝食)、10時~14時(昼食)
定休日 日曜、月曜、祝日