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アートな障がい者たちを描く
『うたうかなた』6月に上映

2024.05.26

アートな障がい者たちを描く
『うたうかなた』6月に上映

歌いながら絵を描くアーティストがいる障がい福祉作業所「麦わら屋」(前橋市高井町)の個性的な面々をカメラで追った『うたうかなた』が完成、6月7、8の両日、道の駅まえばし赤城で上映会を開く。アーティストであり、障がい者である彼らの日常を記録したドキュメンタリー映画。ありのままの姿を通し、「多様性とは何か」を問いかける。上映会に合わせて、麦わら屋は道の駅のポップアップストアに出店、作品を展示、販売する。

道の駅まえばし赤城で3回

麦わら屋は知的、精神、発達、身体障がいのある人が通う福祉作業所。農業や内職の受託が2019年に激減したため絵を描いてもらったところ、アートと評価できる作品を創り出す人を発掘することができ、「仕事」として創作活動を続けている。

『うたうかなた』ではそれぞれのスタイルで創作活動にあたる彼らに密着した。ずっと歌う人、踊り出す人、芸術的な寝相で横たわる人。彼らの素顔を丁寧に収録した。メダカの繁殖や食品加工にあたる人たちも登場する。

▲カラーペンを使い不規則で細かい模様を描く長谷川さん

▲赤井俊太さんは牧歌的だが、どこかシュールなモチーフを描く

▲ボールペンで動物や花を画用紙一面に描く落合菜津子さん

▲動物やウルトラマンの立体作品を制作する森雄祐さん

▲古澤憲信さんは力強い筆致で書を手掛ける

自らも出演した麦わら屋を運営するNPO法人の理事長、小野介也さんは「彼らの作品には『こうあるべき』といった既成概念や常識を柔らかく解きほぐす力があります。ぜひ、普段、障がいのある人と関わる機会のない人にも観てほしい」と観覧を呼び掛ける。

『うたうかなた』は群馬県の「群馬AIR(アーティスト・イン・レジデンス)プロジェクト」の一環で制作された。監督は映像作家の松井至さん。本編77分。

アーティストの作品展示、販売

ポップアップストア「うたうかなた展」は6月5日から9日まで開かれる。14人のアーティストの平面、立体作品を展示するほか、Tシャツ、ハンカチ、ポーチなどを販売する。昨年夏から麦わら屋の一員となったヤギの糞を原料に手漉きで制作した和紙もある。

布カレンダーや前橋市公認マスコット「ころとん」の張り子の絵付け体験など、子どもからお年寄りまで気軽に参加できるワークショップも開く。

▲ヤギの糞で和紙を漉く

『うたうかなた』上映会

住所 前橋市田口町36(道の駅まえばし赤城)
第1回 6月7日(金)13時30分~15時
第2回 6月8日(土)10時30分~12時
第3回 6月8日(土)13時30分~15時
※入場無料、定員各回30人(要予約)

『うたうかなた』展

・会場 道の駅まえばし赤城ポップアップストア
・期間 6月5日(木)~6月9日(日)
・時間 10時~17時(最終日は16時)
・入場 無料
・主催 麦わら屋