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源氏物語で幕府風刺した漫画
ノイエス朝日で「江戸版画の世界」

2024.02.24

源氏物語で幕府風刺した漫画
ノイエス朝日で「江戸版画の世界」

江戸後期から明治初期に空前絶後の大ベストセラーとなった版画による娯楽小説「偐紫(にせむらさき)田舎源氏」の全巻を集めた「江戸版画の世界」が2月24日、前橋市のノイエス朝日で始まった。市内のコレクターが所有する実物を公開する。当代随一の人気浮世絵師、歌川国貞が描いた表紙や挿絵も展示され、江戸の庶民文化に触れる企画となっている。3月3日まで。

3月3日まで800点を公開

「偐紫田舎源氏」は紫式部の「源氏物語」を題材に江戸後期、幕府の役人でもあった戯作家、柳亭種彦が書いた庶民向けの絵入り小説。室町時代を舞台にしながら、大奥を風刺する内容が盛り込まれ庶民の喝さいを浴びた。水野忠邦の「天保の改革」で絶版を命じられたが、明治初期まで人気を集めた。

コレクターは曾祖母が嫁入りの際に持参した実物から興味を持ち、古本屋を回って実物を見つけると収集し、38編上下巻の76冊すべてを集めた。

庶民の間で人気となったことについて、「江戸時代から日本の識字率が非常に高かったこと、庶民がお金を出して芸術を楽しめたことが背景にある」と指摘。変体仮名で書かれ、一流の絵師、彫師、摺師が腕を競い合って制作した作品を「『ドラえもん』や『ワンピース』を凌ぐ傑作」と絶賛する。

会場には実物、表紙や挿絵など800点を超える資料を公開している。時代によって厚さなどが変遷した実物をショーケースに並べたほか、購入できない庶民が手にした貸本屋仕様も展示している。

歌川国貞が描いた表紙は多色刷りの額装で全巻、表表紙と裏表紙が展示されている。繊細で美しい浮世絵から江戸時代の庶民の暮らしぶりが想像できる。

電子オルガン演奏、トーク 

展示に合わせて期間中、午後2時と3時の2回、橘ゆりさんが最新電子オルガンで「源氏物語絵巻」や童謡を演奏する。

国画会会員の萩原敏孝さんによるトークショー「江戸版画~現代版画の視点から」は2月25日、3月1日、3日の午後1時から開かれる。

―蘇った源氏物語 卓越した職人の技ー江戸版画の世界

ノイエス朝日

お問合せはこちら
027-255-3434
住所 前橋市元総社町73-5
会期 2月24日(土)~3月3日(日)10時~17時
会場 ノイエス朝日
入場料 無料