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白川さん夫妻 最後の2人展
智子さん没後10年を節目に

2023.12.15

白川さん夫妻 最後の2人展
智子さん没後10年を節目に

「しらかわともこ・白川昌生展」が12月16日、ノイエス朝日で始まる。2013年12月に66歳の生涯を閉じた白川智子さんを偲ぶ回顧展。病と闘いながら死の淵まで創作活動にあたった作家の未公開作品を中心に展示する。智子さんの没後、開いてきた夫婦による2人展の最終回。23日はフランス在住の智子さんの甥と姪がバイオリンとビオラで追悼演奏する。24日まで。

創作の火を燃やした晩年の作品

ギャラリーの入口から会場まで、65点の作品が並ぶ。油彩で描いた精細な絵に色紙を貼ったり、鉛筆やクレヨンを駆使した素朴な作品が目をひく。

智子さんは1947年、名古屋市生まれ。国立パリ美術学校で学び、昌生さんと結婚してからはドイツで暮らした。1983 年に帰国、六合村や前橋市に活動の場を移し創作に励んだ。

▲66年の生涯を芸術にかけた白川智子さん

2008年にがん手術を受けてから、自らの死を予感しつつも創作の火を燃やし続けた。腕の筋肉が落ち指先が不自由となって絵を描くことが困難になると、色紙をちぎっては貼ることで作品を創り上げた。

▲「わたし」

▲「庭に出た月」

▲「デッサンに」

▲「夏がくる」

5回目となる2人展は晩年の作品を集めた。

「ずっと絵を描きたい、物を創りたい気持ちがあり、できる範囲のことをやった。すごくいい作品だと思う。こういう人がいたこと、こういうのも作品であることを知ってほしい」。『木馬祭り』の動画を出品した昌生さんは亡き愛妻の作品をこう評価。「没後10年が経ち、一区切り付く。これが最後になる」と話す。

コンサートは16日予約受け付け

追悼コンサートは12月23日15時から。出演はソフィ・ジラールさんとエマヌエル・ジラールさん。席が少なく、16日に予約を受け付ける。

「しらかわともこ・白川昌生展」

お問合せはこちら
027-254-1212
・会期 12月16日(土)~24日(日)
・時間 10時~17時(最終日は16時)
・会場 ノイエス朝日スペース1・2(前橋市元総社町73-5)