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【萩原朔美の前橋航海日誌Vol.30】電話ボックスからレンタル自転車へ
2023.11.29

数年前、前橋駅前の3台並んだ電話ボックスが姿を消した。ドアを閉め、小銭やテレフォンカードを用意してダイヤルを回す、というスタイルはすでに懐かしい。3台も並んでいたから、携帯電話の登場以前は、かなり需要があったのだろう。駅前だから、通勤通学の車の送迎要請に必要だったのかも知れない。
その場所に、今度はレンタル自転車が登場した。その自転車を利用する人が電話ボックスに取って代わった携帯のナビで、街中を散策するのだ。街は変貌し続けている。「振り向くな、そこに夢はない」である。
私の友人は、前橋に来ると、必ずこの自転車を活用している。車だと見逃してしまう街の表情を、自転車は親切に教えてくれるのだそうだ。
Sakumi Hagiwara






萩原朔美(はぎわら・さくみ)
1946年11月、東京都生まれ。寺山修司が主宰した「天井桟敷」の旗揚げ公演で初舞台を踏む。俳優の傍ら、演出を担当し映像制作も始める。版画や写真、雑誌編集とマルチに才能を発揮する。昨年、世田谷美術館に版画、オブジェ、写真のすべてが収蔵された。著書多数。現在、多摩美術大学名誉教授。2016年4月から前橋文学館館長。2022年4月から、金沢美術工芸大客員教授、2023年7月から前橋市文化活動戦略顧問。
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