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ヌード写真がスタイリッシュなアートに変わる 
25日から後智仁「NEW NUDE」展

2023.11.24

ヌード写真がスタイリッシュなアートに変わる 
25日から後智仁「NEW NUDE」展

アートとデザインの融合した刺激的な世界――。アーティストでアートディレクターの後智仁(うしろともひと)さんの個展「NEW NUDE(ニューヌード)」がまえばしガレリアギャラリー2「MAKI Gallery」で11月25日(土)から12月28日(木)まで開かれる。海外雑誌のヌード写真を元に製作された作品を中心に、立体、ポートレートなど12点が展示される。

直線化が起こす絵の崩壊

「NEW NUDE」は70年代のPLAYBOY、DERRIÈRE、BOTTOMなど海外の成人向け雑誌のピンナップ写真を元に製作された裸婦画のシリーズ。

直線と鮮やかな色で描かれ、一見すると裸婦とはわからない。それが想像をかきたててくれる。「歓楽街のまんなかに立つまえばしガレリア。そこにヌードがテーマの作品が並ぶ。ポップな調和がおもしろいなと思いました」と後さん

 

▲2㍍×4.56㍍と大きな作品。寝そべる裸婦が描かれている

制作方法はまずモチーフを選び、デジタルで曲線上の点を減らすことによって直線化していく。色彩はエアブラシによる吹き付けを何層にも重ね、深く重厚な色合いを表現する。

「思い通りの色が出るまで何度も吹き付けていきます。少なくても2、3回。多いときは5、6回」と後さん。

▲タバコを持つ裸婦

後さんは大学卒業後、博報堂に入社。その後、デザイン会社を立ち上げ、いまもアートディレクターとして第一線で活躍している。

アーティストとしての活動を始めたのは50歳を過ぎてからという異色の経歴の持ち主。「長い間、広告業界にいたからこそ、ラインや構図、配色が洗練されている。テーマもアートの本質をとらえている」と、MAKI Gallery代表の牧正大さんは絶賛する。

デザインとアートが絶妙に融合した作品をぜひ見に行ってはいかがだろう。

 

▲イギリス人写真家のポートレート写真を元に製作された作品

▲立体作品も3点並ぶ

後智仁「NEW NUDE」
会期/11月25日(土)~12月28日(木)
※11月25日18時からオープニングレセプションとして、後さんのトークショーを開く。入場無料。予約不要
会場/まえばしガレリアギャラリー2「MAKI Gallery」(前橋市千代田町5-9-1)