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前橋花火大会2023
煙竜、七色変化、ワイド800㍍
ココが見どころ
2023.07.08
オープニングは煙龍(えんりゅう)と華龍太鼓の共演ー。第67回前橋花火大会が8月12日(土)19時から20時まで開かれる。1万5000発の花火が前橋の空を彩る。今年の見どころは? 大会の企画演出から花火制作、打ち上げまでを手掛ける蟻川銃砲火薬店 上州花火工房(前橋市東大室町)工場長の吉田敬一さんに聞いた。(取材/阿部奈穂子)
淡いパステル色の花火が登場
花火の“色”にこだわり、研究開発を続ける吉田さん。「今年はいままでに見たことのない色がたくさん登場します。特にパステル系の淡いピンクや水色、レモン色、エメラルド色などには注目です」と力を入れる。
プログラムは8部構成。1部は“煙龍”という六色の煙の花火から始まる。これは前橋花火大会初の試みだ。「明るさの残る時間でないと見えない花火。全国でも上げているところは少ないですね」。紅、青、紫、黄、橙、緑の煙がのろしのように空に昇り、前橋華龍太鼓の演奏が華を添える。
2部と8部、オープニングとグランドフィナーレの大スターマインは利根川の上流から下流まで800㍍の間に複数の打ち上げ場所を設置し、コンピュータ制御で同時に着火する。
幅800㍍から次々と大輪の華を咲かせる花火は「首を横に振らなければ視界に入りきりません」。迫力満点だ。
花火師の真骨頂
「他では決して真似できない」と吉田さんが自信を見せるのは7部「虹の町 まえばし」。昨年初登場し、大好評だった花火で、打ち上げられた炎が七色に変化して輝く。コロナ禍で仕事が少なくなったとき、「頭の中に描いていた構想を、時間をかけてカタチにした」という精魂こもったオリジナル。
「七色に変化するスタイルは同じでも、色は昨年とは異なり今年流に。この花火だけは見逃せないと、全国から花火マニアが集まる。やりがいがありますね」
子どもたちに人気のぐんまちゃん、ころとんなどを夜空に描く「キャラクタースターマイン」、幅200㍍から銀色に垂れ下がる「前橋名物!元祖空中ナイアガラ」もますますパワーアップ。音楽と花火がシンクロした新しいスタイルの「音楽花火」も登場する。
第67回前橋花火大会
日時/2023年8月12日(土)荒天時中止
会場/敷島緑地 河川敷、日本トータグリーンドーム前橋(テラス)、正田醤油スタジアム(フリーエリア)
開場/15時
花火打ち上げ/19時~20時(予定)
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