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動物写真家、小原玲さんに会える
30日まで都内で遺作記念写真展

2022.11.24

動物写真家、小原玲さんに会える
30日まで都内で遺作記念写真展

昨年11月に亡くなった動物写真家、小原玲さん(前橋高出身)に会えます―。遺作集『森の小さな天使 エゾモモちゃん』の発売を記念した写真展「『モフモフwaカワイイ』天国からの贈り物」が11月24日、東京・紀尾井町で始まった。エゾモモンガをはじめ、かわいらしい動物の写真パネルを展示するほか、生前の小原さんがモニタ-で登場する。

モニターで小原さんが解説

会場には写真集に収めたエゾモモンガを中心に、小原さんが撮り貯めたアザラシの赤ちゃんやシマエナガなど、見ると思わず微笑んでしまう動物の写真パネルが70点並んでいる。

モニターでは小原さんがアザラシの赤ちゃんの「ゆりかご」となるカナダの流氷の上での暮らしぶりを解説する動画を放映。5人家族全員で出掛けた記念写真もスクリーンに映り出されている。

▲小原一家全員でアザラシの赤ちゃんと記念撮影

▲小原さんは日本にアザラシの赤ちゃんブームを巻き起こした

滑空するエゾモモンガ。この一瞬を撮るために何時間も粘る

小原さんは1961年、東京都生まれ。5歳から渋川市、吉岡町に転居、前橋高時代から本格的に写真を始めた。茨城大人文学部卒。

写真週刊誌「フライデー」の専属カメラマンになり、報道写真家として湾岸戦争、ソマリアの内戦を取材。天安門事件の写真は米国の写真雑誌「LIFE」の「The Best of LIFE」に選ばれた。旅先のカナダで出会ったアザラシの赤ちゃんに感動し動物写真家に転身。30年間にわたりアザラシのほか、マナティー、ホタル、シマエナガなどを撮り続けてきた。

写真展は小原さんが動物の写真を通して訴えかけてきた地球環境や身近な環境の問題に関心を持ってもらおうと、出版元の講談社ビーシーが主催した。

▲受付では遺作集やグッズを販売している

同社社長でフライデー時代の同僚である出樋一親(だすぜ・かずちか)さんは「見た目は温厚ながらスクープ写真を連発し輝いていた」とフライデー時代の小原さんを回想。「動物写真家に転じたときは驚いたが、地味なシマエナガやエゾモモンガでブームを起こすあたり、クオリティーの高さを感じた。ぜひ、小原さんの写真を見てほしい」と来場を呼びかけている。

▲小原君の高校時代の同級生でつくる前橋高校54会のメッセージも紹介されている

カメラマン故小原玲 メモリアル写真展
「モフモフwaカワイイ」天国からの贈り物
・期間 11月24日(木)~30日(水)(26、27日は休館)
・時間 10時~17時
・会場 セレモア紀尾井町本社セミナールーム(千代田区紀尾井町3-12、紀尾井町ビル6階)
・入場無料