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熟練の技光る工芸、陶器、染め
群馬作家展 ノイエス朝日で25日まで
2022.09.17
創作を職業とする作家集団・群馬県作家協会(倉田辰彦代表)の企画展「群馬作家展」が9月17日、ノイエス朝日スペース1・2で始まった。現代の名工を含む熟練の作家6人の工芸や陶器、染め物が一堂に並んでいる。25日まで。
漆を塗った皮や竹の工芸
ノイエス朝日での群馬作家展は2年に1度、会員が新作を持ち寄り発表するとともに、作家同士の交流を深め、創作に反映させている。
石彫刻を専門としていた倉田代表は5年前から漆皮の制作を始めた。4㍉の厚さの牛皮をさまざまなデザインの器に加工し漆で固める技法。「1300年以上の歴史があるが、現在は全国で20人ほどしか作っていない。奥深さを感じてほしい」と話している。
創作竹工芸の青木岳男さんも真竹の蕎麦ざるや手提げに上野村で自ら作った漆を塗る。「強度が上がり、カビを防げる。竹を薄くできるので、繊細なデザインに仕上がる」と漆の魅力を解説する。
使って楽しむ茶碗やストール
上州下仁田焼の伊藤久米夫さんは下仁田町の中小坂鉄山の黒い石を使い、ご飯茶碗やコーヒーカップなど実用品を製作する。「美しいだけでなく、ご飯が美味しくなる加工を施している」と強調する。
江戸小紋の田中正子さんは藍田正雄さんの愛弟子。複数の型紙を合わせる「深山染め」を手掛ける。春霞の上毛三山を表現した名古屋帯は秀逸。「手軽に使える帯やストールもあります」と話している。
銅板工芸の須藤茂さんは二科展で入選した大作を含む工芸品を出品している。地球温暖化に警鐘を鳴らす「虎の巣替え」は迫力満点。「一輪挿しやブローチは女性に人気です」とPRする。
飯出袈裟市さんは木製の皿やアクセサリーを展示している。ケヤキの茶壷は解体した築70年の家の大黒柱から制作した。「姿を変えて、また何十年か使われることになる」と再生の意義を訴えていた。
展示している作品は購入できる。
群馬作家展
・会場 ノイエス朝日スペース1・2
(前橋市元総社町73-5)
・期間 9月17日~25日
・時間 10時~17時(最終日は15時)
・入場 無料
問合せ先
ノイエス朝日
- お問合せはこちら
- 027-255-3434