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TOKIO、「生きろ。」素晴らしい
実況「歌に近いんじゃないですか」
糸井重里さんVS古舘伊知郎さん

2022.10.29

TOKIO、「生きろ。」素晴らしい
実況「歌に近いんじゃないですか」
糸井重里さんVS古舘伊知郎さん

「前橋BOOK FES」のトークショーが10月29日、前橋プラザ元気21で開かれ、個性的な3組6人が本や言葉をテーマに語り合った。コピーライター、糸井重里さんとフリーアナウンサー、古舘伊知郎さんという言葉の達人同士のトークは、互いに司会を譲らず、「言葉の異種格闘技戦」の様相を呈した。

テンポのいい言葉でキャッチボール

プロレスブーム絶頂期にテレビ朝日の局アナとして超過激な実況で試合を盛り上げた古舘さん。ブレイク前、知人に呼ばれて行った飲み屋で糸井さんと初めて会い、「言葉のM&Aをしていた糸井さんに憧れていた」と当時の感想を披露した。

糸井さんが映画『もののけ姫』に付けたキャッチコピー「生きろ。」について、「こんなに人をひき付ける言葉はない」と絶賛。アントニオ猪木対藤波辰爾の新日本プロレス師弟対決の際の実況中継を再現し、「『藤波、愛で師を殺せ』ですから。過剰の極みです。自分のはてんこ盛り。言葉の凝縮ができない」と自虐ネタで笑わせた。

糸井さんは古舘さんの才能を早くから見抜いていたとして、「面白い子がいるよ、と話題になっていた」と振り返り、古舘流の実況を「歌に近いんじゃないですかね。マッサージみたいで、ツボに当たって気持ちいい。実況の芸術ですね」と賛辞を贈った。

先日亡くなった猪木さんが師匠の力道山から認められプロレスを続けた逸話や糸井さんが作詞した「TOKIO」に込めた背景など話は次々と展開した。

体内時計ではまだ10分

古舘さんが報道番組を始める際の決意を語り始めたところで、予定された1時間に近づいたため会場の担当者が「締めてください」と書かれたボードを掲示すると、古舘さんが「自分の体内時間ではまだ10分しか経っていない」と残念そうな表情。

糸井さんが「では、続きは次回にしましょう。中締めです」とまとめ舞台の袖へ向かうと、古舘さんは「ごきげんよう。さようなら」の名文句を残し、最後の爆笑を誘った。