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「もっと光を」前橋市蚕糸記念館
5日、6日にライティング

2022.11.05

「もっと光を」前橋市蚕糸記念館
5日、6日にライティング

前橋市蚕糸記念館ライティングプロジェクトが11月5日夜、敷島公園内の門倉テクノばら園にある蚕糸記念館で始まり、明治時代後期の歴史的建造物が赤と青の光で幻想的に浮かび上がった。世界に「マエバシ」の名を轟かせた製糸業の業績をいまに伝える象徴的な建物に普段と異なる輝きを加え、「建築の尊厳を再構築(BUILDING DIGNITY)」する試み。6日まで。

擬洋風建築が青と赤に染められ

暗闇が広がり始めた16時30分。蚕糸記念館南に明かりが灯った。窓際に置かれた青と赤の10個のLEDが優しい光を放ち、建物に息吹を与えた。

蚕糸記念館は1912年、国立原蚕種製造所前橋支所として岩神町に建設された。貴重な擬洋風建築で、当時、国内6カ所に建設された中で、唯一、現存する建物。1981年、現在地に移転、蚕糸記念館として開館された。国登録有形民俗文化財。

▲松林の中に浮かび上がる 🄫Satoshi Mouri

ライティングプロジェクトは前橋工科大臼井研究室とRGB BUILDING WORKSHOPの主催。

研究室の臼井敬太郎専任講師は白井屋ホテルや建設中のまえばしガレリアを「令和の最先端建築」と讃える一方、蚕糸記念館を「明治の最先端建築」と位置付け。「前橋は100年以上前からハイカラな街だった。現代の名建築物とともに奇跡的に残された歴史的建築物の魅力を発信したい」とプロジェクトの意義を語った。

ライティングは16時30分から20時30分まで。蚕糸記念館は16時まで、昔の養蚕用具や製糸業に関する資料を展示している内部を公開している。入館無料。

▲窓の内側にライトを設置

▲撮影するカメラマンも

▲ばら園もライトアップを実施