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【写真家・長瀬正太の視線Vol.15】
いろ・イロ・色

2025.05.29

【写真家・長瀬正太の視線Vol.15】
いろ・イロ・色

昨年1月発行「前橋新聞mebuku」第11号の紙面上にて対談させていただいた上州花火工房 工場長であり花火師でいらっしゃる吉田 敬一氏と久しぶりにじっくりとお話をさせていただきました。

8月9日、前橋花火大会に期待

 吉田さんとのお話はいつも開口一番「いろ」。

 私自身も写真を和紙に印刷するというこだわりから、パソコンモニターの構成要素である光の三原色(赤青緑)から印刷の構成要素である色の三原色(シアン・マゼンタ・イエロー)に変換していくという作業について何年も学び、経験を重ねています。

 そこでお互いに興味が進むのは色の混ぜ方や発色といったお話になるのです。

 そして今回、吉田さんの標的(?)となったのは「第2回 ウズベキスタン展」(下段に詳細)への出展作家陣。

 七宝焼、絵画、染物、陶器、紙漉きetc…。

 「ほぉ、七宝焼の作家さん⁉」「焼く前の色と焼いた後の色の変化はどんなでしょう??」「隣におく色や重ね方でも発色が変わりますか?」とまったく知らないジャンルにおいてもまっさきに混色や調色について知りたがる様子は花火師の業と言いますか、吉田さんの花火作りへの思いの深さを感じました。

 ほかにも「紙漉きはどのように色を入れるのですか」「群馬のどこで紙漉きをなさっているんですかね?」などなど、吉田さんの好奇心は止まらず(笑)

 私も七宝焼については体験があるのですが、吉田さんの真剣な問いに適当にお答えするわけにもいかないので「会場にいらっしゃって、ぜひとも作家陣と直接お話してみてください。」と相成りました。

 また私がグループ展へと出展する作品が「前橋花火大会から生まれた火の鳥写真」であることからも「こんなにたくさんのジャンルの作家さんたちがいらっしゃるなら、皆さんそれぞれの前橋花火作品というのも見てみたいなぁ」とも仰って頂けました。

 それは面白い!と私。

 いまはまだ私の頭の中で妄想が膨らみだしただけですが、今年も前橋の夜空を色とりどりに彩る上州花火工房の花火。そこから生まれてくる作品たち。

 私も見たい。

 私が見たいのはこの後。

 そうやって生まれてくる作品たちは、また吉田さんの花火の進化へとかならず繋がっていくと思いますし、そこに循環という大きくてカラフルな輪ができるなら、それは本当に素敵なことだなぁと感じたのです。

 なにやらとりとめのない文章となってしまいましたが、今年の「第69回 前橋花火大会」も大いに期待して観させていただきましょう!ということです(笑)

 今年は8月9日(土)に開催予定です。

 私の誕生日の前日です(どうでもいい)。

 皆さんと一緒に美しい花火の数々が観られることを楽しみにしております。

 

 追記:いくつか私の作品展示の機会もございます。詳細を載せさせていただきますので、お出かけ頂けましたら幸いに存じます。

「第69回 前橋花火大会」

開催日:2025年8月9日(土)

会場:利根川河畔(大渡橋南北河川緑地)

※ブース内にて作品展示予定です。

第2回ウズベキスタン展

会期 2025年6月7日(土)~ 6月15日(日) 会期中無休

時間 10:00 ~ 17:00(最終日は16:00まで)

ミニパーティー:8日(日)15:00~

会場 ノイエス朝日(群馬県前橋市元総社町73-5)

TEL 027-255-3434

詳細:ウズベキスタンの首都タシケントで開催されます国際芸術祭への参加アーティストによるグループ展となります。長瀬は、2024年10月に開催された第10回タシケント国際芸術祭にてIncentive Prize(奨励賞)を戴きました前橋花火大会生まれの火の鳥作品「天」をはじめ、気軽に飾れる小さめな火の鳥キャンバスなど小作品も多数展示する予定です。

7人のコレクターによる「コレクターの眼」展

会期 2025年6月12日(木)~ 6月18日(水) 会期中無休

時間 11:00 ~ 19:00(最終日は17:00まで)

ささやかなオープニングパーティー:12日(木)17:00~

会場 ギャラリー絵夢(新宿区新宿 3-33-10 新宿モリエールビル3F)

TEL 03-3352-0413

詳細:7人のコレクターの推薦作家で構成されたグループ展となります。長瀬は、群馬のコレクター秋山 功先生より推薦をいただきました。「火の鳥Apple」という新作を展示いたします(初日と最終日に在廊いたします)

写真家 長瀬 正太(ながせ しょうた)

1975年、大阪府生まれ。現在、前橋市を拠点に活動している。心温まる草花のマクロ写真や絵画のようにも見える風情ある風景写真を撮影。国際的な写真フェスティバルへの招待や国内での企画展示も多く、繊細な和紙印刷技術に定評がある。打上花火を独自の撮影法でとらえた「火の鳥写真」など新しい表現にも挑戦している。
■URL:https://shotanagase.myportfolio.com/
■火の鳥写真:https://shotart.myportfolio.com/
■Twitter:https://twitter.com/syouta0002