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まちなかに古本屋さん誕生
8月22日11時30分開店

2026.08.21

まちなかに古本屋さん誕生
8月22日11時30分開店

 前橋市中心街に8月22日、古本専門店「マルベリー書房」が開店する。前橋市在住の詩人、新井隆人さん(61)が長年温めていた夢をかなえた。大学時代から集めた4万冊近い蔵書の中から常時3000点ほどを並べ、CDやレコードとともに販売する。カフェを併設、定期的にイベントを開き、ふらっと気軽に立ち寄ってもらえる空間を目指す。

詩人、新井隆人さん夢かなえる

 開店前日の8月21日夜、店内は内装工事の最終仕上げに追われていた。新井さんは本やCDを次々と棚に詰め込んでいく。

 「並べて見ると、ちょっと地味ですね。これで大丈夫かな」と苦笑い。詩や文学、アートが中心の構成は確かに派手さに欠ける。

▲詩や文学関係の本が並ぶ棚。中には「お宝」も

 県立前橋高校に入学、先輩である萩原朔太郎の詩に出会い、詩の世界に夢中になった。

 大学卒業後、就職し一時は創作から離れたが、30代半ばで「自分の部屋でできる趣味」として再開した。

 しばらく「詩人らしい生活」をしていたが、「同人誌を配り合い、詩人だけで交流する世界」に物足りなさを感じた。

 「詩人だけでなくもっといろいろな人たちと繋がりたい」。そう考え、詩の朗読をしたり、写真家とコラボしたイベントを開いた。

 活動の延長線として、2011年、開設を控えたアーツ前橋のアートスクール受講生を母体に「芽部」を結成、前橋ポエトリー・フェスティバルを開いてきた。

▲起業の理由を語る新井さん

 本業での経営支援にあたる仕事は「やりがいがあり、充実していた」。ただ、「体力は年々、落ちてきた。65歳まで勤務したら、やりたいことができない。いましかない」と決断、再雇用1年が終わった今年3月、40年近く務めた職場を去った。

「本の街」一緒に盛り上げる

 店は中心街に開くことに決めていた。「自分たちの世代は『まち』への思い入れが強い。大好きな大事な場所」。店名のマルベリー(桑の実)は店のある場所の旧町名「桑町」から採用した。

 郷愁だけでなく、最近の街の変化も後押しした。「白井屋ホテルができ、若い人がカフェや飲食店を出店するようになった。最近は本屋さんが増え、前橋の文化度が高まってきたとワクワクしている」

 中心街に書店は煥乎堂しかなかった時期が長くあったが、2021年11月、中央通りに絵本と童話の専門店「本の家2」ができ、風向きが大きく変わった。

 中央通りのすぐ北に独立系書店「水紋」が2025年7月、11月には立川町通りに学習支援塾やアクセサリー工房を組み合わせた「HENGENI BOOKS(ヘンゲニブックス)」が相次いで開店。前橋市中心街は「本の街」となりつつある。

 「それぞれ性格が違い、ライバルというより互いに高め合う同志のような存在。連携しながら、一緒に盛り上げていきたい」。還暦を超えた書店のルーキー店主は純粋にそう願っている。

▲急ピッチで進む店舗改修

店舗情報

マルベリー書房

お問合せはこちら
090-8048-1664
住所 前橋市千代田町4-3-4(佐藤ビル1階)
営業時間 11時30分~18時
定休日 火曜、水曜