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野球指導 感覚でなく理論で
コーチの茂木さんが書籍発行

2026.06.15

野球指導 感覚でなく理論で
コーチの茂木さんが書籍発行

 「腰を入れろ」。インコースの速球にバットが差し込まれた打者にコーチが声を張り上げる。だが、腰を入れるとは…。「逆方向に打て」「低めに集めろ」「腰を落とせ」。少年野球からプロ野球まで、格言のごとく指導者から発せられる言葉。だが、何となく感覚的で選手には分かったような、分からないような。そんな疑問を解消する一冊が話題となっている。

曖昧な指導を具体化する

 本のタイトルは『指導力を高める野球用語の具体化』。著者は自身も選手、指導者として野球経験があり、現在はプロコーチとして幅広い分野でコミュニケーション、コーチングの指導にあたる前橋市の茂木ゆういちさん。

 著書は打撃編、投球編、守備編、走塁編の4部構成。合わせて30の事例を取り上げ、野球現場でよく耳にする指導について、選手が曖昧になってしまう疑問点とこれを解消する具体的な指導の仕方を紹介している。

▲『指導力を高める野球用語の具体化』

「脇を締めろ」「力むな」

 例えば、打者への指導の一つ、「脇を締めろ」。打者は「いつまで締めるのか、完全に密着させるのか隙間を残すのか」とさまざまなあいまいさが残る。これを具体的に「トップで右脇が開いている。インパクトまでボール1個分の隙間を保とう」と指導すれば選手は納得して指導を実践させることができる。

 投手への「力むな」も「肩が上っている。肩の力を抜いて、ひじから振ろう」と具体的に話せば投手を納得させられると記している。

納得しないと行動しない

 茂木さんは少年野球の監督、コーチを6年間務めた経験がある。自身を含め周囲の指導者を冷静にみると、「熱意が空回りすることが多い。『何で自分が言っていることが分からないんだ』と悩む。子供たちも何を求められているのか分からずかわいそうだった」と分析する。

 『野球用語の具体化』は旧態依然とした指導方法にメスを入れ、指導者にも選手にも、もっと野球を理解し好きになってもらおうと執筆した。

 「Z世代だから指導が分からないのではない。選手はきちんと理解して納得しないと行動できない。指導者の多くも昔は新人類と呼ばれたでしょう」と悩む指導者に一読を薦めている。

ビジネス用の書籍も同時発行

 曖昧な言葉で部下に指示を出す上司の問題を架空の会社のイベントプロジェクトを舞台に描いた物語形式のマネジメント実務書『あいまい上司と具体化部下』もアマゾンから同時に発売している。

▲『あいまい上司と具体化部下』

 部下が動かない本当の理由、あいまいな指示がズレを生む構造を指摘、「言葉を少し変えるだけで、チームの動き方は変わる」ことを解説している。

 「部下が指示待ちで困っている管理職、任せるのが苦手なリーダー、伝えているつもりなのに、うまく伝わらない上司、チームの認識ズレに悩んでいる中間管理職、『具体的に言って』と言われて戸惑った経験のある方にお薦めです」と話している。

 『指導力を高める野球用語の具体化』A5判、94㌻。電子書籍500円、オンデマンド印刷のペーパーバック1000円。

 『あいまい上司と具体化部下』新書判、136㌻。電子書籍500円、ペーパーバック1100円。

 購入はいずれもアマゾンから。

茂木ゆういち

 もぎ・ゆういち 1964年、前橋市生まれ。群馬県立前橋高-新潟大卒。建設省を経て、1989年、群馬県庁に入庁する。33歳の時、男性県庁職員として初の育児休業を取得。54歳で退庁、起業してコーチ業を始める。ICF(国際コーチング連盟)認定プロフェッショナルコーチ。