study
学びたい
帯状疱疹、夏にご用心
市が予防接種費用を助成
2023.07.15
皮膚に多くの水疱ができ、ピリピリ、ズキズキした激しい痛み。免疫力が落ちると発症しやすいため、猛暑の夏には注意が必要だ。前橋市では4月から、罹患しやすいとされる50歳以上を対象に、帯状疱疹予防接種費用の一部助成を始めた。不活化ワクチン(2回接種)は1回1万円で2回まで、生ワクチン(1回接種)は4000円を補助する。
サインは体の片側がピリピリ
帯状疱疹の発症時期について、前橋ふえきクリニック皮膚科の茂木千紗都医師は「体力が落ち、免疫力が低下している時に発症しやすい。猛暑で夏バテしやすいこれからは要注意です」と警鐘する。
患者が多いのは50代以上だが、小児や若者も罹患する。
赤い点や水疱などの発疹が現れる2、3日前に体の片側にピリピリしたりチクチクする神経の痛みを感じるのが発症のサイン。「風呂に入ると楽になり、エアコンの冷気に当たると痛くなる」のが特徴だという。
治療は飲み薬、点滴、軟膏を症状によって組み合わせて行う。
「重篤化すると顔がお岩さんのようになったり、神経痛が数カ月から1年以上続くこともある。発症のサインが出て発疹が現れたら、なるべく早く専門医の診断を受けてほしい」と早期治療を薦める。
予防接種のワクチンは2種類
前橋市は4月から50歳以上を対象に、帯状疱疹予防接種費用の一部助成を行っている。
帯状疱疹のワクチンには2種類ある。弱毒ウイルスを接種する「生ワクチン」、病原性がないウイルスの一部を接種する「不活化ワクチン」。医師と相談して、適するワクチンを選ぼう。
生ワクチンは1回の接種で有効。費用は医療機関によって異なり、7000円から1万円かかる。市はそのうち4000円を助成する。
不活化ワクチンは2回接種が基本。1回目のワクチンから2カ月以上空けて、6カ月以内に2回目を打つ。費用は1回2万円から3万円かかるが、市は1回あたり1万円、2回まで助成する。
帯状疱疹予防接種の助成を希望する人は、まず保健予防課に申請し、「接種通知書」の交付を受ける。ネットを使っての電子申請も可能。申請期間は来年3月29日まで。自宅に郵送で届く接種通知書を持参のうえ、医療機関に直接予約して接種を受ける。
前橋市保健所によると「4月から5月末までの帯状疱疹予防接種通知書の申請数は2131件。問い合わせも多い」という。