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27歳女性が餃子事業を承継
「みっちゃん家」世界をめざす

2025.07.13

27歳女性が餃子事業を承継
「みっちゃん家」世界をめざす

 高崎市で長年親しまれてきた「餃子のみっちゃん家」の冷凍餃子事業を、共愛学園前橋国際大出身の下田結菜さん(27)が引き継いだ。県内10カ所の自動販売機に加え、JAファーマーズなどでも販売を展開。「事業としての可能性に惹かれた」と語る下田さんは、まずは前橋市から知名度を高め、ゆくゆくは全国、さらには海外への展開を見据える。
(取材/阿部奈穂子)

餃子事業に見いだした可能性

 ニンニクのパンチが効いたクセになる味――。高崎市で長年愛されてきた持ち帰り餃子専門店「餃子のみっちゃん家」は、2019年に惜しまれつつ閉店した。だがその味を忘れられなかったファンの一人が2021年、冷凍自動販売機での販売という形で復活させた。

 そして2024年、バトンを受け継いだのが27歳の下田さんだ。大学卒業後、県内の出版社で働いたのち、旅をしながら暮らす中で「餃子事業の承継者を探している」という話を耳にした。

▲自慢の餃子を持つ下田さん

 「子どもの頃から食べていた親しみのある味だったこともありますが、それ以上に冷凍自販機での展開や販路の広がりに事業としての可能性を感じました。自分の力でさらに広げられると思ったんです」

 昨年11月に「ガーホリック」という会社を立ち上げ、今年4月から本格的に稼働。味の継承にとどまらず、新たなマーケットへの展開を見据えている。

▲三河町にある冷凍餃子の自動販売機

まずは前橋。全国、そして世界へ

 現在、冷凍餃子の自動販売機は群馬県内に10カ所設置されている。前橋市内には三河町のコインランドリー「ひなたにそよぐ」前、関根町の群馬清風園北側、上新田町の「ぶんぶく」駐車場内の3台を展開。加えてJAファーマーズ各店や、前橋・銀座通りの「呑龍ラーメン」でも販売されている。

 「前橋国際大時代に授業でまちなかを歩いたり、調べたりする機会が多かった。卒業後も前橋中心市街地のシェアハウスに5年間暮らしていて、愛着のある土地。まずはこの街からしっかり根付かせたい」と話す。

▲定番の3種

 餃子は25個入りで1,000円。にんにく入り、にんにく無し、ピリ辛ガーリックの3種類が定番。にんにく入りはパンチのある味わい、にんにく無しは生姜の風味がさわやかで優しく、ピリ辛はビールにぴったり。皮が薄く、パリッとした食感も好評という。

 毎年、初夏には「新にんにく餃子」も登場。乾燥させない生のにんにくを使い、辛みが少なくマイルドな味わい。400パック限定で、売り切れ次第終了となる。

▲ピリ辛ガーリック餃子もおすすめ

 「ゆくゆくはECサイトを軸に全国展開し、さらに海外にも販路を広げたい。大好きな中央アジアにも餃子に似た料理があるので、親しみを持ってもらえると思います」

 新たな世代の視点と行動力で、「みっちゃん家」の餃子は再び広がろうとしている。

店舗情報

工場直売 餃子のみっちゃん家

ホームページ https://gyoza.link/