play
遊びたい
前橋公園 スケボーの聖地に
専用広場が誕生 愛好者が続々
2023.05.21
スケートボード楽しむならマエバシ—。利根川左岸の楽歩堂前橋公園(前橋市大手町)にスケートボード広場が完成、スケーターでにぎわっている。広場をPRするため、前橋市スケートボード協会は5月21日、広場内に設置したスロープやボックスに滑りをよくするワックスを塗るイベント「WAX ON」を企画、参加者同士の交流を深めた。
第2期工事で700平方㍍に
噴水が高く吹き上がる前橋公園親水・水上ステージを背に、スケートボードを滑らせ、ターンしたり、ジャンプしたり。ステージから音楽が流れる中、10代、20代を中心としたスケーターが思い思いのボードテクニックを披露した。
競技歴5年という町田愛音(いとね)さん(10)は教室で教わった技を思い出しながら広場を一周した。「技が決まると楽しい。難しいけど」と何度も同じ技に挑んでいた。
前橋公園の専用広場は3月27日から利用できるようになった。スケートボードはこれまで、器物損壊や騒音といったトラブルを回避するため、市内の公園では利用を禁止。前橋総合運動公園(前橋市荒口町)で昨年7月から、区域や時間を限定して利用を許可していたが、愛好者から自由に競技を楽しめる施設の設置を求める声が上がっていた。
現在は300平方㍍。縁石で周囲を囲み、勾配や段差を設けている。2024年1月から渇水期を利用してさらに400平方㍍拡幅する計画で、完成すれば700平方㍍の大型広場となる。
前橋市に専用広場開設を要望してきた前橋市スケートボード協会の奥野恭平会長(42)は「感無量です。気兼ねすることなく、自由にスケートボードが楽しめる」と笑顔を広げる。
奥野さんが高校生のとき、出来上がったばかりの親水・水上ステージはスケートボードの人気スポットだった。縁石や階段が自然の障害物となり人気を呼び、全国からスケーターが集まった。しかし、騒音や安全面を理由に次第に利用できなくなった。
こうした中、スケートボードの愛好者が増加、東京オリンピック2020の追加競技となったことも追い風となり、専用広場の誕生につながった。
「今回が第一歩。マナーを徹底したり、初心者教室を開くなどして理解を深め、多くのスケーターが楽しく集える場所にしたい」。奥野さんは新たな聖地誕生を夢見ている。