news

NEWS

桜舞う 広瀬川河畔を歩く
着物姿で粋な「令和の旦那衆」

2023.04.01

桜舞う 広瀬川河畔を歩く 
着物姿で粋な「令和の旦那衆」

桜の花びらが散り始めた前橋市中心街の広瀬川河畔。着物姿の男性33人が4月1日、そぞろ歩きを楽しんだ。「生糸(いと)の市(まち)」として栄えた県都の華やかなりし時代の文化に思いを寄せつつ再興を図ろうとの呼びかけに、経済人を中心に賛同者が集まった。花見を楽しんだ後は老舗料亭「三翠桜 松し満」で春の御膳と酒、琴の演奏を楽しんだ。

威風堂々、男の着物集団

広瀬川河畔の名物となった岡本太郎作の「太陽の鐘」の前、それぞれお気に入りの着物を着て集合、河畔を散策した。

前橋商工会議所の前会頭、曽我孝之さんは七夕祭りなどのハレの日だけでなく、普段から着物を愛用している。「四季折々に楽しめ、着心地もいいんですよ」と紋付のお召しで貫禄を見せた。

小林祐介さんは生地から絹糸が飛び出ている髭紬という珍しい着物を纏った。タンスにしまってあった半世紀近く前の祖父の着物で、「祖父も着物も喜んでいると思います」と感激していた。

最年少、36歳の丸山彬さんは初めて着物を着た。「心が落ち着くというか、気持ちがいいですね。桜と着物、日本文化に親しんだようです」と笑顔で話していた。

「めぶく。」中心街を見て回る

一行は銀座通り沿いに5月に完成する複合型マンション「まえばしガレリア」を見学したり、白井屋ホテルで休憩しながら街中を練り歩いた。男性の着物の集団に買い物客は驚いたり、感心したり。知り合いと写真撮影する人もいた。

散策には中央通りで呉服店を営む小川屋の伊藤大介社長と中川原呉服店の中川原勝洋さんが協力、着付けのサービスにあたった。

料亭で箏の演奏と料理味わう

松し満では筝曲家の鈴木創さんが箏を演奏、春爛漫の世界を演出した。

花見散歩は「糸の街フェスティバル(仮称)実行委員会」が企画した。事務局代表の橋本薫さんは「料亭文化も含め、前橋が糸で栄えた歴史に思いをはせ、体感したい。定期的に開いていきたい」と趣旨を説明した。