interview
聞きたい
松原さん 祈りと愛をこめて
前橋、東京で11月から公演
2025.10.10
前橋市在住のオペラ歌手、松原広美さんのメゾソプラノ・リサイタルが11月と12月、前橋と都内で開かれる。ピアノ伴奏は夫の松原聡さん。「祈りと愛をこめて」と題して、平和な世界を祈りながら伸びやかな歌声を披露する。
オペラリサイタルを再開
イタリア・ミラノのロゼトゥム劇場で2006年、『カルメン』の主役を務めるなど国内外のオペラ界で活躍してきた松原さんは2011年の東日本大震災を契機に、歌で被災者や傷付いている人を元気付けようと、「祈りと愛をこめて」のリサイタル・シリーズを始めた。
2年に1度の定期開催として、2013年に2回目を開いたが、大きな海外公演が重なり、さらにコロナ禍もあり中断していた。
▲オペラで活躍する松原さん(左)
プロデビュー20周年を記念して2024年11月、地元・前橋と拠点を置く東京でリサイタルを開いたところ、好評だったことから再開することを決めた。
イタリア歌曲と山田耕筰
プログラムは2部構成。第1部は松原さんの歌の原点であるイタリアに焦点を当て、クリスマス前にふさわしい『アヴェ・マリア』などを歌い上げる。有名なオペア、「ラ・ボエーム」は代表的なプッチーニとともに、『道化師』で知られるレオンカヴァッロの曲も披露する。
▲松原広美さん
▲松原聡さん
第2部は前半、数年前から研究を進めてきた山田耕筰の作品を取り上げ、『からたちの花』や思い入れのある『扉』と『マルーシャの歌』を歌う。後半は没後 150 年を迎えるビゼーの代表作「カルメン」からアリア数曲を披露する。
歌の合間にピアノ・ソロもあり、夫婦の息の合った演奏を楽しめる。
松原さんは「50代になり、時は有限ですし、歌える限り、続けていきたいと思います。いま争いが絶えない世界情勢もあり、『祈りと愛をこめて』というリサイタル・シリーズを再開することにしました」と来場を呼び掛けている。
イタリアに5年留学、オペラ歌手
松原広美(まつばら・ひろみ)前橋市生まれ。旧姓・諸田広美。群馬大教育学部音楽科卒業。東京芸術大大学院オペラ科修了。イタリアには5年留学、国立ミラノ・ヴェルディ音楽院声楽科を卒業する。2005年、オペラ「ジュリアス・シーザー」に準主役で出演、二期会デビューを果たした。第1回ロシア声楽コンクール第1位受賞。日本オペラ協会会員、藤原歌劇団団員。
松原広美メゾソプラノ・リサイタル群馬公演
| ・期日 | 2025年11月22日(土) 14時開場、14時30分開演 |
|---|---|
| ・会場 | 上毛新聞社上毛ホール(JR新前橋駅前) |
| ・チケット | 前売り4000円、当日4500円、高校生以下2000円 |
| ・プレイガイド | ピアノプラザ群馬(☏027-363-1262) ロングサンドホテル(☏027-251-8311) |
松原広美メゾソプラノ・リサイタル東京公演
| ・期日 | 2025年12月17日(水) 18時開場、18時30分開演 |
|---|---|
| ・会場 | 小金井宮地楽器ホール小ホール(JR武蔵小金井駅前) |
| ・チケット | 前売り4000円、当日4500円、高校生以下2000円 |
| ・プレイガイド | 小金井宮地楽器ホール(☏042-380-8099) |


