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小林、世界陸上マラソン代表
前橋三中出身、異色のランナー

2025.03.26

小林、世界陸上マラソン代表
前橋三中出身、異色のランナー

 前橋三中出身で大学時代はサークルで走っていた異色のランナー、小林香菜(大塚製薬)が「東京2025世界陸上(9月)」の女子マラソン代表選手に決まった。女子マラソンでは群馬県初の代表。小林は「たくさんの人に応援してもらえるような走りをして、笑顔でゴールしたい」と話している。

早稲田大時代はサークル

 日本代表入りを知らされた小林は前橋新聞me bu kuの取材に対し、「すごくうれしい。でも、まさか1年目でと…」と実業団ルーキーでの快挙に戸惑いながらも、「自国開催でもあるので、応援がすごいと思う。笑顔でゴールしたい」と答えた。
 前橋三中時代に東日本女子駅伝で区間2位に入るなど将来を嘱望された小林だったが、高校は強豪校の誘いを断り早稲田大本庄高等学院に進学、早稲田大では陸上部に入らずサークルで活動した。
 指導者がいない中、自らメニューを考えて練習を積んだ。強化の一環として出場した群馬マラソン女子10㌔は2022、23年と連覇した。
 2024年に大塚製薬に入社してから、河野匡監督や元五輪代表の伊藤舞コーチから指導を受け、才能を一気に開花させた。東日本女子駅伝には群馬県チームで出場、アンカーを務め区間賞の快走で6人抜きを達成、2位に押し上げた。

大阪国際で日本人トップ

 世界陸上の代表選考会を兼ねた2025年1月の大阪国際女子駅伝は2時間21分19秒で日本人トップとなる2位。日本陸連が他の選考レースと合わせて選考、3人の代表に入った。
 世界陸上の女子マラソンは9月14日8時号砲。国立競技場を発着点とする。

 こばやし・かな 2001年、前橋市生まれ。前橋三中-早稲田大本庄高等学院-早稲田大法学部卒。中学2年から陸上長距離を始める。大学では陸上サークルに所属、市民ランナーとして活躍する。2024年、大塚製薬陸上部に入部。12月の防府読売マラソンで優勝、2025年1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位になる。PB(自己記録)は2時間21分19秒。