interview
聞きたい
この道を正解にしていく
ザスパ・細貝さんが講演
2024.12.08
サッカーJ2ザスパから今季限りで現役を引退し、運営会社の社長代行兼GMへの就任が内定している細貝萌さんが12月8日、ピッツェリアペスカ(前橋市六供町)で講演した。現役生活を終える気持ちを「育ててもらった地元で現役を終えることに誇りを持っている」と満足そうに語り、J2復帰が至上命題となる来季に向け、「この道が正解だったと言えるよう全力で向き合いたい」と決意を示した。
「準備がすべてだった」
ジュニア時代から各年代で日本代表として活躍した細貝さんは「誰よりも負けず嫌いで誰よりもサッカーが好きだった」とサッカー人生を振り返った。大事にしてきたことは「準備がすべてだった」として、クラブハウスには20年間、1番最初に入るなど地道な努力を続けたことを明かした。
語り草となっている2011年のアジアカップ準決勝、韓国戦で本田圭佑のPKのこぼれ球を押し込んだ場面をビデオで示し、「誰よりも早く動き出した。普段から準備してきたからできたことに価値を感じる」と偶然ではなく必然のゴールだったと解説した。
日本代表での決定的なミス、すい臓腫瘍摘出や故障といった不遇も「最悪な出来事も、その時は辛くともあれがあったからいまの自分がある。過去を変えられると思っている」と正面から受け止め、成長の糧としてきたとした。
J3に降格したチームの立て直しを任された大役については、「ザスパは厳しい状況にある。いい方向に向かっていけるようにしたい。これからもミスはあるだろうが、この道が正解だったと自信を持って言えるよう全力で向き合いたい」と熱く語った。
講演はピッツェリアペスカが社内研修向けに毎月1、2回開いており、今回は細貝さんの登場とあってサッカー好きな従業員の家族も詰めかけた。
講演を受けて、宮崎雄一社長は「やらなければならないルーティンのプラスアルファとして、未来のために何を準備して今日一日を過ごすかで、チャンスが見えてくると感じました」と感謝の言葉を述べた。