ハーブの楽しさに覚醒
ビストロ・セレニテ

前橋市街地から東へ車で30分、国道50号沿いとはいえ、お店もまばらな寂しい場所にあります。こんなロケーションなのに、予約はいっぱい。大人気のビストロです。

一見すると二階建ての民家。一歩、中に入ると落ち着いた大人の空間。ゆったりとテーブルが配置されています。

ランチのハーフコースをいただいてみて、人気の理由はすぐにわかりました。一皿一皿にシェフのこだわりがギッシリ詰まっているんです。本当に満足度が高い。

接客も丁寧でいてフレンドリー。すごく良いお店です。

この日の前菜は、宝石のような一品でした。冷やしたガラス器に、ラタトゥーユ、クジラの身、ウナギ、ブラックオリーブのムースが何層にも。トッピングには朝摘みのフレッシュなバジル。美しくて、崩して食べるのがもったいないぐらい。

スープはカボチャとニンジンの冷たいポタージュです。こちらはまろやかで濃厚。新鮮な野菜をたっぷり使っているのがわかります。

続いて焼きたてのパン。甘さ控えめのブリオッシュが登場しました。大好物です。「キャラウェイとローズマリーで味付けしたオイルをかけて召し上がってくださいね」とスタッフさん。黄金色のフレッシュな香りのオイル。バターじゃなくて自家製ハーブオイルですよ。うれしいですね。

メインは上州麦豚ロースのグリルです。厚さ2㌢ぐらいのロースの内側が薄ピンク色に焼かれて登場。写真を撮っているうちに、徐々にそのピンクが白に変わっていくのがわかります。早く撮って食べなければ…。

柔らかくて、脂身が甘いですね。付け合わせには油でからりと揚げたローズマリー。葉っぱを手でこそげて、お肉と一緒にいただくと、香りが加わりさらに美味。

こういう信頼のおけるビストロ、前橋にあるのはうれしいですね。

いったいハーブを何種類育てているんだろう。「虫との闘いですよ」とスタッフさんは笑いますが、ハーブの楽しさを教えてくれるお店です。