gourmet
食べたい
五感総出で味わいたい
蔦に絡まれた趣のある一軒家。打ち水された飛び石に誘われ店内へ。「こちらへどうぞ」。カウンター席の真ん中に案内していただきました。
目の前でご主人の竹下弘幸さんが迎えてくれます。お願いしたのはランチの「天婦羅定食A」。サラダ、小鉢に続いて、刺身が出てきました。刺身はもちろん、あしらいも洗練されています。
▲刺身はマグロ、タイ、カンパチ、サーモン
さあ、本番です。食材を切り分け、衣を付けて油の中へ。揚げ始めから次第に変化する音。立ち上る香り。鍋の中で花を咲かす食材の色艶。熱々を口にした時の食感と味。天ぷらは五感で楽しめるカウンターに限りますね。
▲「低めの温度からじっくり揚げると甘さが出る」と竹内さん
トウモロコシからきました。粒子が細かい宮古島の雪塩でいただくと、甘みが一層引き立ちます。
穴子が続きます。サクッと包丁で半分にしてくれました。この音も心地よいですね。塩と天つゆで味わいます。
▲揚げる直前に切り出したトウモロコシ
▲箸で2つに切り分けた穴子
ここで茶碗蒸しが出されました。濃厚な味わいです。ウナギです。これは精が付きますね。
いよいよエビの出番です。車エビでしょうか。いい形。頭付きです。身は旨味が詰まり、頭はカリッとした食感と香ばしさがいい。天ぷらの主役です。
▲この中にウナギの短冊がぎっしり
ズッキーニ、マイタケ、ナスと続きます。食べるタイミングを見計らって揚げてくれます。
キスを挟んで万願寺唐辛子、新レンコンで絞め。このあと、かき揚げ天丼か天茶が出てきますが、食べ切れずお土産にてもらいました。小柱や小エビ、白魚が入った海鮮かき揚げ。天茶にもでき、夏は冷やし天茶を頼む人が多いそうです。
▲群馬県産のマイタケは大ぶりで香りが高い
▲衣が少なめのナスは色も鮮やか
▲軽い揚げ上がりのキス
▲京都の満願寺唐辛子
▲お土産にした海鮮の旨みが詰まったかき揚げ丼
天よ志の味 いまに引き継ぐ
前橋市の広瀬川沿いにかつて、「天よ志」という名店がありました。竹下さんはここで修業した経験があります。「職人はたくさんいましたが、いまも天ぷらを揚げているのは私くらいかもしれません」
念願の自分の店を開いて14年目になります。綿実油とゴマ油の仕入れ先は天よ志時代と同じ。天よ志の味を求めて通う常連さんも多いようです。
▲ゴマ油は浅草の老舗から
店舗情報
逢とり縁(あとりえ)
- お問合せはこちら
- 027-289-6464
| 住所 | 前橋市箱田町355-4 |
|---|---|
| 営業時間 | 11時30分~15時、18時~22時30分 |
| 定休日 | 月曜 |




