良庵
極細の蕎麦、コシの強いうどん

前橋で一、二を競う極細の蕎麦です。釜の前に立つ店主の古屋良二さんは茹で時間に最新の注意を払います。一瞬を逃さず大ざるに引き上げ、水でぬめりを取ったら冷水で一気に締めます。

瑞々しい蕎麦がせいろに載せられてきます。まずは、そのまま。更科系ほどではないけど色白の蕎麦に粗挽きの星が入っています。聞けば、北海道産を中心にブレンドした蕎麦粉を使っているそうです。

喉越しがよく、するっと口に入ります。粗挽きの部分でしょうか、歯ごたえもいいですね。

うどんの評判もいいので、合いもりにしました。どちらも１人前近くあります。これはお得だ。

うどんは前日にこね、足でよく踏んでから寝かせます。強いコシの秘訣でしょう。中太で平打ちがかってねじれあり。好きなタイプです。

汁は鰹節に加え、宗田鰹、鯖節から取った出汁を「返し」と合わせます。十分な量が提供されますので、遠慮しないでたっぷり付けましょう。蕎麦湯と割ったときに、美味しさを実感できますよ。

最近始めたという、とろろと山菜のセット（200円）も追加しました。定番の薬味であるネギ、ゴマ、揚げ玉と合わせて、いろいろな食べ方を楽しめます。

人気のかき揚げ天はタマネギやネギ、ニンジン、キノコ、それにイカゲソまで入っていました。温かいうどんによく会いました。

「安心安全で美味しい食べ物を提供したい」。脱サラで始めた古屋さんは創業時の17年前の創業の心意気を失っていません。