島田屋本店
鶏か豚か、カレーうどん勝負

所々破れ、色あせた暖簾が空っ風に舞っています。こんな日はカレーうどんですね。

鶏肉と豚肉、ミックスがあります。常々、カレーうどんは鶏肉とタマネギの組み合わせが正しいと信じている私はもちろん鶏肉。何でも新しいことに挑戦する麺喰い２代目は、何と豚肉のチーズカレーに半ライスを付けました。魂胆は読めるな。

国産の鶏肉は皮つきのもも肉。注文を受けると、鍋でじっくり煮込みます。褐色のルーは見るからに食欲をそそります。うどんの出汁の香りを邪魔しない程度にスパイスが効いていますね。

うどんは中太で丸い断面。もちもちしてカレーによく合う。コシの強いうどんもいいけど、個性の強いカレーと喧嘩してしまうことがあります。

さて、豚のチーズカレー。一口味見しました。あれっ、結構いけますね。肉の差でしょうか、同じルーを使いながらも味は微妙に違う。チーズのおかげでコクが増してマイルドに。若い人は好きだろうな。

案の定、うどんを食べたら残りを半ライスにかけました。わざわざチーズも残して。豚チーズカレー丼の出来上がり。これはお薦めです。

島田屋本店さんは1890（明治23）年、中央通りに蕎麦店として暖簾を出しました。惜しまれつつ1995（平成７）年に店じまいしたが、2013（平成25）年、５代目となる島田裕二さんが現在地で再開した。

以前は鶏肉のみでしたが、顧客の要望に応え、新たに新メニューを加えました。「島田屋の伝統の味を守りつつ進化させていきたい」と熱く語ります。