戸隠蕎麦 山故郷（やまざと）
山菜尽くし 春の名残り

戸隠蕎麦を前橋市内で食べられる唯一の店。群馬県内でも他にないかも。長野市の善光寺に近くに本店のある店がスズラン前橋店にあります。

戸隠蕎麦といえば、茹でて冷水に締めた蕎麦を指に掛けて一口大にまとめたボッチ盛りが特徴。この作業のためか、幾分、水切りを抑えめにしますので、瑞々しい状態でざるに盛られてきます。

お薦めの「春の山故郷膳」をいただきます。季節の天ぷらとたけのこご飯のセット。蕎麦は３ボッチですが、１ボッチが多いので十分です。

ひんやり、喉越しのいい蕎麦ですね。汁はカエシが強め。瑞々しい蕎麦に合わせています。

天ぷらは５点盛り。フキノトウ、タラの芽、山ウドとマイタケ、ナス。山菜の苦みがいいですね。塩を付けて揚げたての食感とともに楽しみます。

たけのこご飯にはタケノコがたっぷり。鶏肉も入っていて、タケノコの香りと鶏肉の旨みがご飯によく染みています。上品な味付け。しみじみ春を感じます。

「山菜尽くしで美味しかったです」。店主の中川誠一さんにお礼を申し上げると残念なお知らせが。「山菜はもうすぐ終わり。５月末まで持たないでしょう」。すぐにもう一度、来なくては…。

でも、いつ来ても季節を楽しめるのがこの店の魅力です。暑くなったら、「香梅そば」をぜひどうぞ。出汁に梅を入れて煮た汁を蕎麦汁として使います。添えられた梅干しを崩すと、酸っぱさが増し、食欲の落ちた時に最高です。