上州手打 うどん屋
旨い、安い、お腹いっぱい

「カレーうどんください」「えっ、珍しいわね」。20年ぶりくらいでしょうか、もり以外を頼んだのは。女将さんに驚かれます。急にカレーが食べたくなりまして。それでも、隣の人が食べているもりを見ては少し後悔。「茹でたて、美味しそうだな…」

カレーは注文を受けると、ルーとかけ用の汁を鍋で合わせて煮詰めます。いい香りが漂ってきましたよ。「えーと、カレーにするかな」と後から来たお客さん。どうしても釣られますね。

さあ、やってきました。丼に湯を張って温めておく細やかな気遣いもあって熱々。鰹出汁の加わったうどん屋さんのカレーです。激辛でもなく、スパイシーでもなく、ほっとする味です。

具は鶏肉が少しとタマネギのみ。いいんです。うどんを食べるためのカレーですから。これが正しい。

いつもながら縮れのかかった不揃いの太さのうどんはつるつる、シコシコ。カレーに絡んできます。

後半は七味を大量に投入して味変します。ここの七味は風味があり、たくさんかけても大丈夫。額の汗をふきふき、おいしく完食しました。

天ぷらも注文しました。もうすぐ春ですね。フキノトウがありました。当然、いただきます。

白身のようなのは何とナマズでした。１番人気の大きなゲソが入荷できなくなり、代わりに仕入れたとか。板倉町で食べたことがありますが、前橋ではお初。柔らかくて、まったくクセがない。これは旨い。人気の天ぷらになりこと間違いなしです。

開店してもう45年になります。旨くて、安くて、大盛りと三拍子そろった名店。いつまでもあってほしいと願います。