gourmet
食べたい
賄いから新メニューに昇格
JR群馬総社駅近くにぽつりとある小さな店。看板が消え、暖簾は掛かっていなくても、いい匂いが漂ってきます。きょうもやっている。よかった。
カレーを食うぞと決めていましたが、店内の張り紙を見て心変わりしました。「正油チャーハンはじめました」。えっ、新メニュー?
ということで、半々正油チャーハンに半ラーメン。紙に書いて厨房に持って行きます。
1人で店を切り盛りするお母さん、池田弓子さんがフライパンでチャーハンを作り始めました。「いつから始めたの?」「1カ月くらい前かな。私がずっと食べていたの」。どうやら賄いだったようです。
最後に粗く刻んだチャーシューを煮汁ごと投入、さらに炒めて香り付けにゴマ油を垂らしたら出来上がり。定番のチャーハンより色黒。旨そうだな。
厨房から席まで自分で運び、すぐさまレンゲでかっ込みます。うん、旨い。チャーハンというより焼き飯。決してパラパラではないけど、優しい口当たり。焦げた醤油の香りが焼きおにぎりみたいでいい。
変わらぬ味の熱々ラーメン
いつもながらですが、量が多い。半々どころか大盛り。それでも、半ラーメンは付けます。
スープの入った丼に麺を入れ、具を載せたら最後にスープの上積みの脂分を少し加える。「こうすると最後まで冷めないから」。熱々をフーフーいってスープを一口。昔から変わらないほっとする味です。
夫の寛司さんと東京・花小金井で4年間、食堂を営み、1971年に現在の店を開きました。10年ほど前、寛司さんが亡くなり、1度は閉めた店を女手一つで復活させました。「お客さんが来てくれるとうれしいから。体が動くうちは店をやるよ」。圧迫骨折で曲がった腰を叩きながら笑顔で約束してくれました。
店舗情報
風来軒
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- 027-251-3799
住所 | 前橋市総社町植野464 |
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営業時間 | 11時30分~14時 |
定休日 | 木曜 |