泉食堂
昭和な食堂で本格派の麻婆豆腐

昭和な食堂で、昭和の味を、昭和の料金で味わえます。定食から丼物、うどんに蕎麦、一品物までお品書きは豊富。いつも日替わり定食ですが、本日はラーメン。食堂のラーメンもいいですから。

来ましたよ、昭和のラーメンが。ナルトにノリ、メンマ、ホウレンソウ。チャーシューの代わりにハムが入っています。地味な顔ぶれですが、これぞ昭和。しかし、ワンコインでお釣りが来るとは。

まずはスープ。想像通りの味がうれしい。鶏ガラと野菜、煮干しでしょう。何だかホッとします。

ストレートの細麺は柔らかめの茹で加減。これもいい。胃にも心にも優しい。

辛いのが大好きな相方は麻婆ラーメンにしました。食べ始めると、「これ、すごい」と驚きの声。一口味見しましたが、確かにすごい。

食堂の麻婆豆腐ですから、甘辛いだけとなめていましたが、花椒の痺れる「麻（マー）」と唐辛子の辛さ「辣（ラー）」がしっかり感じられます。

ご主人の奥泉辰雄さんは横浜の名門ホテルの中華部門で修業経験があり、特に麻婆豆腐を得意としています。甘みを出す甜面醤は八丁味噌から手作りする凝りよう。うまいはずです。

厨房では辰雄さんと御年92歳になるお母さん、みよ子さんがせわしく働いています。カツ丼はみよ子さんの担当。これを目当ての常連も多いとか。

「毎日のように来るお客さんもいるので、飽きないようメニューを増やしました」と笑顔で接客にあたる奥さまの貴代さん。仲良し家族で半世紀続く食堂を守っています。