【前橋元気プロジェクト▶︎】
親しみやすい版画を中心に セントポールギャラリー

現代版画の専門ギャラリー。版画は安価で手に入りやすく、日本人にとって親しみやすい絵画。創業者は多くの人に絵を楽しみ、絵を身近に感じてもらえると考え、数ある絵画から版画に特化した。

コンパクトでシンプルな空間が広がり、来館者が絵に集中できる環境となっている。毎月、展示物が入れ替わり、スタッフが自由に2000種類以上ある版画の中から約10点を選んで展示する。

レベルの高い作品や気に入った作品をスタッフが発見した場合、作者や取扱業者に連絡を取り、新しい作品も集める。個人展覧会も定期的に開いている。

代表の山越志津子さんは顧客としてギャラリーに足を運ぶうちに社員となり、経営を引き継いだ。

お薦めは辻元子さんが描いた「静かな日々」。作品名の通り、日常の静かな様子をイメージして描かれている。「この作品は何を描いているのか見た目では分からない。それがこの作品の魅力です。だからこそ、その日の気分によって見える形が違い、面白さがある。毎日見ても飽きません」。山越さんの語り口から絵画の魅力を感じ取ることができた。