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街の本屋さん「水紋」が最高賞
太陽の会「me bu ku PITCH」
2025.11.22
前橋市中心街で事業を始める若者を対象にした太陽の会の起業支援「me bu ku PITCH」の第2回公開審査が11月22日、しののめ信用金庫前橋営業部・つどにわホールで開かれた。最高賞のゴールドは中央通りで今年7月に独立系書店「本屋水紋」を開いた小澤亮太さんが受賞、奨励金100万円を獲得した。
小澤さん「街に本屋は必要」
公開審査には一次審査を通過した4人が出場、事業の概要、意義、特長と将来展望をプレゼンした。
前橋市出身の小澤さんは大学卒業後、都内の大手書籍取次店に7年間勤務、昨年、Uターンして前橋市中心市街地地域おこし協力隊で活動しながら書店開業の夢をかなえた。
▲ゴールドを受賞した小澤さん(右)
公開審査では全国の書店数、市場規模が右肩下がりにある中、独立系書店は2025年上半期だけで52店が開店している業界の現状を示しながら、①イベントの開催②粗利益の高い買い切り方式による販売③雑誌の定期購読によるリピーター確保-といった独自戦略で黒字化に成功している経営状況を説明した。
群馬県内で11の自治体に書店が1軒もない実態を憂い、「街に本屋は必要。本が好きで本屋を始めた。一冊一冊丁寧に売って、長く続けられるようにしたい」と熱く語った。
特別賞は紅一点の清水さん
シルバー賞(50万円)はオリオン通りで前橋のご当地ジンの蒸留所「双子蒸留所」を開設した二口圭介さん、ブロンズ賞(30万円)は立川町通りに11月29日、書店、学習支援塾、アトリエが入る複合施設「hengeni(ヘンゲニ)」を開店する金山慎太郎さんが受賞した。
▲シルバーの二口さん(右)
▲ブロンズの金山さん(右)
来場者の投票で決める特別賞は令和版の駄菓子屋を夢みて、思いの丈を熱弁した「CATENAS(カテナス)」の清水磨弥さんが会場の圧倒的な支持を得て獲得した。第1回のmebukuPIRCHで特別賞となり、今年8月にネイルサロンを出店した藤井里世さんから賞状を渡され、感激の涙を流した。
▲感極まって涙をぬぐう清水さん
長谷川ミラさんが外部審査員
審査は太陽の会開業支援部会(樋口明部会長)のメンバーと外部審査員が務めた。外部審査員にはモデル、タレント、ラジオナビゲーターとして社会問題を発信している長谷川ミラさんとアパレルブランド「Ay(アイ)」の村上采さんが加わった。
長谷川さんは4人のプレゼンを高く評価、小澤さんに対しては「シンプルさの中に強さをすごく感じた。イベントに人を引っ張っていくチャンスがある」と絶賛し全国展開を提案。清水さんの特別賞受賞には「もらい泣きしました」と感激していた。
▲鋭い質問と温かい激励を贈る長谷川さん
▲第1回の出場者(左から2人目が)藤井さん


