田中敦子さん 記憶は永遠に
前橋の追悼展、３月末まで

　アニメ「攻殻機動隊」のヒロイン、草薙素子役で知られる田中さんは2024年８月、病気のため急逝した。追悼展は田中さんの62回目の誕生日に合わせて11月14日に始まった。

声優としての活躍に加え、前橋女子高時代に所属していたダンス部の思い出、前橋BOOK FESや花火大会への参加といった地域への貢献活動を写真や新聞記事、音声を駆使して紹介している。

　追悼コーナーには田中さんの全身パネルが置かれ、記念写真を撮っていくファンが多い。テーブルに置かれた記帳を見ると、首都圏をはじめ、北海道や大阪といった遠隔地から、さらには中国からも来場しており、改めて田中さんが多くのファンに慕われていたことがうかがえる。

　追悼展は一度終了するが、田中さんの命日、８月20日に合わせて、８月３日から31日まで再び開催する。23日は記念イベントを企画している。

　テーマシアターは江戸時代以降、400年の間に前橋が直面した４つの危機を民の力で乗り越えてきた歴史をアニメーション映像で紹介するヒストリア前橋のメーンコーナー。田中さんは歴史の語り部として、前橋空襲などで壊滅的な危機を迎えながら、民力でたくましく復活してきた様子を紹介。結びに、「余は前橋が、前橋の民が好きじゃ。100年後はどんな前橋になっているか楽しみだ」と語っている。