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食べたい

結城屋三俣店
新蕎麦 せいろとかけで

2024.12.17

「洗練」と「野趣」食べ比べ

 「新そば打ち始めました」。玄関にそんな看板があります。蕎麦喰いにはうれしい季節です。
 蕎麦は細打ちのせいろと田舎があります。まずは、基本のせいろで香りを楽しみましょう。

▲ほんのり緑。きれいに細く切りそろえています

 ほんのり緑がかって艶やか。常陸秋そばを二八で打つそうです。2、3本手繰ってそのまま口に。そこはかとない香り。コシの強さも際立ちます。
 江戸蕎麦ほどではありませんが濃いめの汁。3分の1ほど付け、音を立てて粋に啜りましょう。喉越しがよく、するすると胃に収まっていきます。

▲野菜天かけ。贅沢なかけです

 せいろが来ると同時に追加した田舎がやって来ました。こちらは野菜天ぷら付きのかけ。出汁のいい香りがしてきます。
 蕎麦の実を甘皮ごと石臼で挽き、やや太めに打ち上げています。黒みがかった野趣あふれる蕎麦です。

▲甘皮も挽いた田舎。黒い蕎麦の中にホシがあります

 かけは出汁の旨さが一番分かりますね。田舎は温かい種物にしても蕎麦がだれない力強さがあります。出汁を味わいつつ蕎麦をズズーと。ほっとする旨さです。

6種類の野菜天を添えて

 純粋に出汁の旨みを味わったら、天ぷら蕎麦にしましょう。マイタケが2個、他にレンコン、ナス、サツマイモ、カボチャにヤングコーンまでありました。

▲揚げたての野菜天ぷら。レンコンがサクサク

 あまり載せすぎると天ぷらがぐちゃぐちゃになってしまいます。2、3個ずつ、じっくり味わいましょう。衣の油が汁に溶け出し、コクが加わります。
 七味と柚子をたっぷりかけて食べると、額から汗がじわっと出てきて、幸せな気持ちになれました。

▲天ぷらを汁に付けていただきます

 こちらは明和県央出身の名ラガーマン、立見聡明選手の実家。大学、トップリーグで活躍、今年4月からは母校の教員となり、後輩を指導しているそうです。
 お店は父で店主の仁重さんと弟の斉之さんががっちりスクラムを組んで盛り立てています。

▲特盛のざる蕎麦に天ぷらが付く「満腹」

▲つるつる、もっちりしたうどんも人気

店舗情報

結城屋三俣店

お問合せはこちら
027-233-2176
住所 前橋市三俣町3-29-1
営業時間 11時~14時30分、17時30分~21時
定休日 火曜夜、水曜